この記事では、筆者の個人的なトップ 15 のツールについて、それを取り入れたワークフロー例と実際の作成コンテンツ例とともに解説しています。
それでは、順不同でご紹介していきましょう。
これはもう、あえて詳しく紹介する必要もありませんね。 ChatGPT は、自然言語処理(NLP)を用いて人間の書いたようなコンテンツを生成する AI チャットボットです。OpenAI 社の開発した GPT(言語モデル)をベースに構築された、まるで自らの意識を持った自動予測入力機能のようなツールで、その基盤となる大規模言語モデル(LLM) はこの記事でご紹介する他社ツールの多くにも搭載されています。
AI コンテンツ制作への活用方法
ChatGPT の使用例は数えきれないほどあります。筆者はよく、特定のリサーチに基づいた記事を執筆する際のデータ分析と視覚化に ChatGPT を活用しています。
下のグラフは、筆者が書いたブログ記事「30 万個のキーワードを徹底分析!見えてきた AI Overview の実態」内で掲載した「【AI による概要】が表示されやすい検索クエリの長さ」の ChatGPT による初回データ分析の結果です。

このようにチャットのやりとりから直接グラフを作成できるなんて、本当に便利ですよね。
同じく Ahrefs ブログを担当するマテウシュとパトリックによる記事で、同ツールのデータ分析・視覚化をうまく活用している例を以下でご紹介します(英語ですがご容赦ください)。
- Estimate Your SEO Potential With This Free ChatGPT Bot
- How to Visualize Ahrefs Data with ChatGPT
筆者の担当記事「AI コンテンツを “人間らしい” 文章に修正する方法とは?(原文)」を読んだ方なら、AI に長文コンテンツを書かせることに対する筆者の意見はすでにご存じでしょう (読んでいない方のために手短にまとめると、ズバリこの一言:「やめておきましょう」)。
ChatGPT がその真価を発揮するのは、短い宣伝コピーの作成においてです。
そのため、文章の概要作成や、粗削りの文章の表現を洗練させるなどの用途に適しています。

個人的には、思考プロセスすべてをツールに任せてしまうのは好きではありません。ほとんどの場合、私は ChatGPT に添削させたフレーズをさらに微調整して自分ならではの表現にしています。このワークフローにより、コピーを考案するときに文法、文章構造、表現が簡潔すぎないかといった点を気にすることなく、まず大まかな文章で書き出してみることに抵抗がなくなりました。
たとえば、上の画面の指示を ChatGPT に出したことで、元の文を簡潔に書き換える方法がすぐに見つかりました。文章は最終的にここまで短くなっています。

コンテンツ制作において今特に重要になっているのは、単にいくつかのキーワードを詰め込むのではなく、適切なトピックを網羅的にカバーすることです。
Ahrefs では、検索意図に沿ってコンテンツがどのようにトピックやエンティティをカバーできているかの分析を可能にする、Ahrefs AI コンテンツヘルパーを開発しました。
この AI ツールは、ユーザーの記事と検索上位 10 件を比較分析し、全体的なテーマと個々のサブトピックがどれだけカバーできているかについて、100 点満点でスコアを付けます。

コンテンツが目指すべきレベルに達していない場合は、その改善に役立つ、トピックごとの AI による修正提案が提供されます。

画面左側のエディタでコンテンツを素早く修正したい場合も AI 機能が使えます。

修正したい箇所を選択し、プリセットから「AI に尋ねる」を選択するか、手動でリクエストを入力して指示を与えるだけです。
AI コンテンツ制作への活用方法
Ahrefs の AI コンテンツヘルパーの主な使い方を以下にご紹介します。
① 既存コンテンツの編集・更新
まず、ターゲットにするキーワードとコンテンツページの URL を入力します。

どの検索意図をターゲットにコンテンツを最適化させたいかを選択します。

次に、トピックの提案や推奨を参考に、トピックが完全にカバーされるまでコンテンツを修正します。
以下は、この機能を使って筆者が過去の記事をアップデートした時の様子です。
② 執筆前に、SERP で上位表示されているコンテンツの全体的な傾向を分析
キーワードを入力し、URL 欄を空のままにして実行すると、入力欄に文章を打ち込むと同時にリアルタイムでスコアが表示されます。
プレッシャーに押されず気楽に進めていきましょう!

③ 執筆前に、競合他社コンテンツを分析
まず競合他社のコンテンツを詳細に調査することで、彼らの失敗から学べると同時に、自社コンテンツとの間にコンテンツギャップがどれほど開いているかを把握することができます。
正直にお伝えすると、筆者自身はこのツールを隅から隅まで使ってみたことがあるわけではありません。それでも、Google AI Studio に最近加わったこの新機能は、本記事でどうしてもご紹介したいツールです。 Google リアルタイム ストリームを使うと、Gemini 2.0 と画面を共有し、リアルタイムでコンテンツのサンプルについて話し合うことができます。

AI コンテンツ制作への活用方法
このツールは宣伝コピーの提案や SEO アドバイスが欲しい時に役立ち、まるでポッドキャストで共演しているかのように 2 人でお喋りすることもできます。
下の動画は、SEO 代理店 Goldie Agency の創設者であるジュリアン・ゴールディーさんが、業界最高レベルのキーワード分析が可能な Ahrefs のキーワードエクスプローラーを活用している様子を紹介したものです。分析結果のキーワード指標をもとにして、コンテンツに最適なターゲットキーワードを探っていきます。
Google リアルタイム ストリームについてジュリアンが褒めたたえたのが、ユーザーとの会話を文字に起こし、保存してくれる機能です。ダウンロード可能な音声録音と会話全体を書き起こした文字データを提供してくれるため、それをポッドキャスト、SNS 用コンテンツ、YouTube 動画、ブログなどの形に変えて利用することができます。これは AI を使ったコンテンツ制作において非常に強力な味方となってくれるでしょう。
これ以外にも、ジュリアンさんがおすすめする Google リアルタイム ストリームの活用アイデアはたくさんあります。 SERP や競合のサイトマップ分析など、ニーズに応じてさまざまな形で応用できそうですね(下の画像を参照)。

Claude は、元 Open-AI の社員がゼロからスタートさせた企業、Anthropic が開発した ChatGPT の類似ツール。会話を通してコンテンツのアイデアを考え、さらに深める手助けをしてくれる AI チャットボットです。
AI コンテンツ制作への活用方法
個人的には、人間の書いたような短い宣伝コピーの考案においては、Claude の方が ChatGPT よりも優れていると思います。こう考えるのは筆者だけではないようで、ネット上では Claude を称賛する声も多くみられます。



上は、BtoB ビジネス向け SEO プラットフォームを提供するリチャード・ガーガンさんが The SEO Community に投稿した Claude と ChatGPT に関する意見です。
しかし、Claude の実力はこれだけに留まりません。自然な対話や文章を洗練するだけでなく、コンテンツの作成および改善において非常に強力なサポートとなる Artifacts(アーティファクト)機能を使用することもできます。
Artifacts(アーティファクト)とは、やや複雑なクエリを入力した場合や、クエリによって生成された文章にさらに編集の余地がある場合に表示されるポップアップウィンドウです。
この機能を使えば、コードが書けなくても、ランディングページ全体のデザイン、構築、コンテンツの充実化など、あらゆる作業を行うことができます。
たとえば、Claude がページのデザイン案を提案し、ユーザーはAIとの対話を通じてそのデザインを調整することができます。
下の動画では、SEO デジタルコンテンツ制作に関する情報を発信する YouTuber の Digital Creator Avi が、実際の使い方を紹介しています。
数か月前、筆者は「シンプルでダウンロード・編集可能なブログ記事テンプレート 6選(原文)」というブログ記事を更新する際に、Claude を使ってテンプレートをいくつか作成しました。
ある特定のタイプのブログ(例:競合他社の比較がテーマの記事)のサンプル PDF ファイルを Claude にアップし、その種のブログの最適な書き方に関するアドバイスを入力しただけで、ブログのサンプルテンプレートを生成してくれました。

生成されたテンプレートには少し手を加えて詳細を追加しましたが、全体的にはかなり良い出来だという印象を受けました。
Claude のプロンプトライブラリでは、このような AI コンテンツ作成の活用例を他にもたくさん見ることができます。
Ahrefs の AI Overview 機能では、SERP 内で AI Overview を表示させる検索キーワードをチェックすることができます。
これは、キーワードエクスプローラーやサイトエクスプローラーなど、Ahrefs のさまざまな機能ページから確認できます。

AI コンテンツ制作への活用方法
この機能は、AI Overview に表示されやすいコンテンツを戦略的に作成するためのツールであり、AI コンテンツ作成ツールの 1 つだと言えます。
Ahrefs キーワードエクスプローラーのフレーズ一致レポートに移動し、次の操作を行ってください。
- 「SERP の機能」ドロップダウンから AI Overview フィルターを選択
- リストをトラフィックポテンシャル順に並べ替え

これにより、AI Overview を表示させ、かつトラフィックポテンシャルの高いキーワードがどんなものか調べることができます。
言い換えれば、これらのキーワードに合わせてコンテンツを制作すれば、インプレッションとクリック数が増やせる可能性があるということです。
Ahrefs の AI Overview 機能では、既存コンテンツに AI Overview 内で表示されているものがあるかどうかもチェックできます。 Ahrefs サイトエクスプローラーのオーガニックキーワードレポートに移動し、「その他のフィルター」 内 > 「SERP の機能」ドロップダウンから上部の「Where target ranks」および下部の AI Overview フィルターを選択すると、AI Overview 内での表示が上位 3 位以内のコンテンツを確認できます。

NotebookLM は、メモやドキュメントを共有しながら質問したりチャットしたりできる Google 開発のツールです。これはコンテンツリサーチの際に非常に強力な助っ人となってくれるでしょう。
2024 年には、書かれたコンテンツを非常にリアルなポッドキャスト形式のディスカッションに変える機能 Audio Overview(音声概要作成機能)が話題になりました。
AI コンテンツ制作への活用方法
コンテンツリサーチの 9 割を占めるのは、各所に散らばったさまざまなコンテンツを拾い集め、1 つ 1 つ確認していく作業です。
PDF、Google ドキュメント、ウェブページの URL を NotebookLM に読み込ませると、スマートでスピーディーなリサーチアシスタントとして活用できます。
筆者はこのツールをテストするために、Ahrefs の過去のコンテンツをすべて入力しました。今後新しいプロジェクトを担当する際、過去のアイデアや調査結果をすぐに参照したいときに、ツールに適切な指示を出すことで、瞬時に必要な情報を検索できると考えたからです。

生成音声に関して言えば、NotebookLM ほど、まるで本物の人間のような音声が生成可能なツールにはまだ出会っていません。
こちらは PR 専門家のアンドリュー・ブルース・スミスさんが、筆者が担当した Ahrefs ブログ「LLMO : AI の回答にブランドを組み込む 10 の方法」をこのツールに読み込ませ、その内容からポッドキャスト形式のディスカッションを自動生成させた例です。
マーク・ウィリアムズ=クックさんも、Google Patents について掘り下げたり Google アルゴリズムの新発見を解説するすばらしいポッドキャスト「The SEO Patent Podcast」をNotebookLMを使って制作しています。

こちらは、 NotebookLM を使ったちょっと笑える動画です。「poopoo」と「peepee」という 2 つの単語だけが書かれた文書を NotebookLM に読み込ませ、AI がそれについて長々と議論を繰り広げる様子です。
この会話は感心するほど哲学的な内容へと展開しました。これは、NotebookLM には文字通り「ありとあらゆる」トピックについて会話を繰り広げる能力がそなわっていることを証明するものだと思います。
ターゲットとなるキーワードを見つけるための AI コンテンツツールをお探しなら、Ahrefs の AI キーワード生成機能が頼りになります。シードキーワードに関連するトピックをベースに、何百もの新しいキーワード候補を提案してくれます。

AI コンテンツ制作への活用方法
コンテンツクリエイターの人生は、天才的なひらめきとアイデアに行き詰まる時期の連続と言っても過言ではないでしょう。
でも Ahrefs のツールがあれば大丈夫。作成したいコンテンツアイデアが枯渇してしまったときに活躍します。
簡単にキーワード調査の範囲を広げたい場合は、核となる単語やフレーズを Ahrefs キーワードエクスプローラーの検索バーに入力し、12 のプリセットからどんな種類の関連キーワードを探したいかを選択すれば、コンテンツ制作のヒントとなるキーワードを見つけることができます。

Ahrefs AI コンテンツグレーダーは AI 搭載のコンテンツギャップ分析ツールで、ユーザーが制作したコンテンツと同じトピックに関する検索結果の 1 ページ目に表示されている競合 3 件のコンテンツを比較し、それぞれのトピックのカバー範囲を評価します。Ahrefs AI コンテンツヘルパーの「簡易版」と思っていただければわかりやすいです。

AI コンテンツ制作への活用方法
SERP の上位競合他社と比較して記事を採点後、信号と同じ緑・黄・赤の 3 段階で評価し、どんなトピックやサブトピックをコンテンツに含めるべきかを提案します。
このツールでは競合他社のコンテンツ制作例も参照することができ、コンテンツ改善のための多くのヒントが得られます。
コンテンツ制作に取りかかる前にまず競合他社の記事を分析してみると、どんなトピックをどんな視点から取り上げればいいかについて構想を練ることができます。
Hubspot の提供する Breeze コンテンツエージェントは、CRM データを基に自社ブランドと顧客に合わせて 100% パーソナライズしたコンテンツが生成できる AI ライターツールです。
AI コンテンツ制作への活用方法
Breeze コンテンツエージェントは、顧客データから購入パターンや一定の傾向を探し出し、アップロードされたブランド関連資料と ICP(理想的な顧客プロファイル)を完璧に学習し、これらすべての情報を基に非常に高い精度でパーソナライズされたコンテンツを作成します。
ランディングページからケーススタディ、SNS 投稿、AI 生成画像、ポッドキャストの台本まで、すべてブランドカラーに沿ったスタイルで瞬時に生成することが可能です。
こちらは、同ツールのコンテンツ制作での活用方法を紹介した分かりやすいデモンストレーション動画です。コンテンツエージェントの紹介部分、3 分 20 秒のところから見始めてください。
AI は、簡単な内容の短いコンテンツ作成に取り入れるのに最適です。時には人間の書いたものより優れたコンテンツができることもあります。
Ahrefs の「パッチ機能」を初めて耳にする方のために少しだけご説明します。これは Ahrefs の「サイト監査」内の機能で、開発チームに頼ることなくワンクリックでウェブサイト上の簡単な問題の修正ができる便利なツールです。
今回、Issues レポート内「Patch it」列の入力ボックス内に「Ask AI」機能が新たに追加されました。これにより、タイトルやメタディスクリプションの修正案がクリック 1 つで生成できるようになりました。

AI コンテンツ制作への活用方法
サイト監査でタイトルまたはメタディスクリプションに関する問題が報告された場合、AI に修正を依頼できます。該当ページのコンテンツ内容から、適切な長さ・文体のタイトルを考案してくれます。
最新のサイト監査レポートに移動し、「Patch it」列内で問題箇所のタイトルまたはメタディスクリプションを編集後に「Ask AI」をクリックすると、さらに適切なものに自動修正することができます。これは、大量の似たようなページのメタコンテンツを一度に作成したい場合に非常に便利です。
Descript は AI 搭載の動画・オーディオ編集ツールで、AI による文字起こしや AI 音声クローン作成といった便利な機能を備えています。
AI コンテンツ制作への活用方法
筆者はこのツールを大変気に入っており、もう 3 年以上も使っています。動画や音声コンテンツをテキストに変換し、そのテキストを修正するだけで元のコンテンツが編集できる機能で知られています。
AI による文字起こしと字幕起こし機能を持ち合わせているため、視覚的効果の高い SNS コンテンツを作成するための非常に強力なツールといえます。
こちらは、筆者の行ったコンテンツシンジケーションの調査結果がポッドキャストで取り上げられ、その内容を X でシェアするために Descript の AI 文字起こし機能を使った例です。
また、同ツールを使って Ahrefs の利用ガイドも作成しました。
筆者のように、台本を読むのが苦手だったりセリフをミスしてしまうという方なら、きっとこの音声クローン機能が気に入るはずです。本の 1 章分を 1 度声に出して読むだけで、 Descript がその声をリアルに再現してくれるので、もう自分でナレーションする必要はありません。すばらしい機能だと思いませんか?
これは、デモンストレーション動画や製品マーケティングコンテンツを大量制作したい場合に特に便利な機能です。ポッドキャストの録音時に言い間違えた箇所の修正にも活用しました。もし聞いても、修正が入っているとは絶対に分からないはずですよ。
Jasper.ai はマーケティングアプリに求める機能を何から何までそろえたツールで、あらゆる種類のキャンペーン用コンテンツの作成に最適です。
Jasper.ai は、ChatGPT 以外にも Google、(Claude を開発した)Anthropic 社、(生成 AI 企業の)Cohere 社、および自社のモデルを含む、より広範囲をカバーする大規模な言語モデルに基づいて構築されています。
80 を超えるマーケティング専用機能と 50 を超えるコンテンツテンプレートを使って、ポッドキャストのアウトラインから再エンゲージメントメール、ナーチャリングメールまでの生成が可能。Quora(世界最大級の Q&A サイト)の回答作成にも便利です。
共用ワークスペースで他のユーザーと同じドキュメントを開いて作業したり、インスタント マジック機能を使って 1 つのブリーフから 1 回のキャンペーンに必要なすべてのコンテンツを作成することもできます。

AI コンテンツ制作への活用方法
筆者が思うに、Jasper.ai の最も強力な部分は Brand IQ 機能です。これは、ブランドボイスやブランド独自のスタイルを模倣するよう特別にトレーニングされた AI 機能です。
ブランドらしいトーンのコンテンツサンプルを提供するだけで、ブランドの声を代弁してくれるアシスタントへと変身します。
文章スタイルの再現という点で、Jasper.ai はベーシックな AI ツールよりもはるかに信頼性が高いです。 ChatGPT、Claude、Gemini などは、コンテンツサンプルを読ませて「訓練」しようとしても、文のスタイルを真似るのが苦手であることで有名です。ガチガチの硬い文章か、呆れるほどくだけた表現のどちらかしか書いてくれず、たいへん両極端です。(たとえば「絶え間なく変化する情勢において」と「このやばいくらい狂った世界で」の二択のような感じです。)

Jasper.ai をテストするため、まずサンプルとして筆者が書いたブログ記事(原文)を入力しました。
次に、任意のトピックの記事タイトルを入力し、「生成」ボタンをクリックして文章アウトラインを考案させ(これは通常は自分で考えますが、今回はテストの目的で利用)、もう一度「生成」をクリックすると以下の結果が得られました。筆者を真似てカスタマイズしたスタイルと、同じ指示を一般の AI に与えて生成されるバージョンの文章サンプル 2 つを横に並べています。

この結果には大いに感心しました。定番の AI っぽい表現もいくつか出てきましたが(例:“survive and thrive”、「生き残り、活躍をとげる」という意味の英文の韻を踏んだフレーズ」)、口語的で少し皮肉っぽい筆者のトーンをかなりうまく再現しています。
個人的には文章量の多いコンテンツには使わないと思いますが、文章内で改善の余地のある部分をハイライト表示し、該当箇所を独自のスタイルで言い換えるための提案機能は非常に魅力的に感じました。

Canva には、AI 画像生成機能、SNS 投稿デザイン機能、マジック作文、AI アート自動作成機能、AI プレゼンテーションメーカー、文章からの AI 動画作成機能といった、思いつく限りすべての AI コンテンツ作成ツールが備わっています。

AI コンテンツ制作への活用方法
Canva が提供する AI ツールではとにかくたくさんのことができ、この記事では全機能を紹介しきれないほど。直接こちらの動画を見ていただいた方が速いでしょう。
このように、ブログ記事で要点を補足説明する簡単な画像やグラフを作成したり、気の利いた SNS 投稿用動画を生成したり、同じデザインを一貫して用いたキャンペーン用コンテンツを作成したりすることができます。
あるいは筆者のように、AI についてのブログを書いているふりをしながら、「AI について執筆中の自分」の AI アバター作りに夢中になってしまう可能性もあります。

Canva は、凍てつくように寒いリビングでこのブログを書いている筆者の姿を恐ろしく正確に再現してくれました。ありがたいことに、実際は(AI 生成画像のように)筆者の足は骨折していませんが…。
Writer は、「必要な機能をすべて揃えた」とうたう生成 AI プラットフォームです。一般的な AI ライターツールのレベルを超えた、コンテンツアイデアやオリジナル宣伝コピー生成に使える 30 以上の機能が詰め込まれています。
画面のレイアウトは Jasper と似ており、ドキュメントエディタ(ここですべての機能が利用可能)と、「Ask Writer」と呼ばれるチャットボットという 2 つの主要エリアからなります。
AI コンテンツ制作への活用方法
Writer では、以下のような作業が可能です。
- 製品のマーケティングメッセージ(例:Eコマース製品の説明)作成
- プレスリリース(例:各種引用、データ、会社の詳細を掲載したプレスリリース全文)の作成
- ツールチップ※の短縮(長いツールチップを製品に合ったコピーに短く書き換え)
※ ウェブページ上の対象にカーソルを合わせると周辺に表示される小さな注釈 - 製品リリースノート作成(新機能リクエストとバグ通知のリストから作成が可能)

Writer は、自分のニーズに合わせ柔軟にカスタマイズして使うことができます。たとえばプロンプトをカスタマイズしたり、ブランド資料・コンテンツをアップロードすることが可能です。また、外部から問い合わせを受けた時にあると便利な、社内の組織構成などのグラフ資料も作成できます(ただし、これはエンタープライズプランでのみ利用可能な機能で、初期設定や内部データとの統合作業にはかなりの労力と時間がかかります)。
Writer には、ユーザー指定のコンテンツ制作ガイドラインに沿うように AI をトレーニングできる「Customize Writer(カスタマイズライター)」と呼ばれる機能もあります。
Jasper.ai のテストに使ったのと同じ記事で筆者の文体を真似るようトレーニングさせた結果、「Writer」による再現文章は、思っていたよりも少し…大げさな表現を含んだ文体になってしまいました。

筆者の書く文章とはかなり違ったスタイルになっています!
この結果を見て、個人的には文章の自動生成に Writer は使わないだろうと思いました。よりパーソナライズした文体を再現させるには、もう少しユーザー側の工夫がいりそうです。
Otter.ai は AI による文字起こしツールです。動画や音声コンテンツをアップロードしたり、ミーティングを傍聴させたりすると、簡単に文字起こしを行ってくれます。シンプルで分かりやすい機能です。
AI コンテンツ制作への活用方法
筆者はコンテンツマーケティングプラットフォームの BuzzSumo で働いていた頃に Otter.ai を使っていました。製品の使用体験や日々の業務内容、これまで直面した最大の困難、業界の変化がビジネスに与えている影響などについて顧客にインタビューを行う際に、その内容を文字起こしして要約するのに活用しました。
インタビューは自然に流れる長い会話形式で進行することが多かったので、Otter.ai を使って内容を文字に起こして要約後、チームとインタビューの要点を共有していました。また、新しいコンテンツ作成のヒント探しに過去のインタビューの文字起こしを活用していました。マーケティング資料やブログに使えそうな発言を掘り出して、コンテンツ内で引用・紹介するという使い方も気に入っていました。
そして、今回面白いものを見つけました。このツールの実際の使い方を紹介するために昔の Otter.ai アカウントにログインしたところ、こんなものが出てきたんです。

こちらは、筆者が Ahrefs の面接に備えてリサーチをしていた時に作成したドキュメントです。 Ahrefs の CMO であるティム・ソウロがゲストで出ている Demand Gen Chat のポッドキャストを見つけたのですが、その時ちょうどヘッドフォンを持っていなかったので、読める形式に変換したかったんです。このポッドキャストを Otter.ai にアップすると、会話の完全な書き起こしに加えて、その概要(ティム・ソウロが言及した Ahrefs マーケティング戦略の箇条書きを含む)と、内容に関する注釈が生成されました。

まとめ
今回のご紹介はここまでです。新しいプラットフォームが次々と登場してくるのは確かですが(この記事を書き終えてから公開するまでの間にも新ツールが登場している事でしょう)、現時点では、この記事で取り上げた AI コンテンツ作成ツールが SEO に最適であると確信しています。
無料の AI コンテンツ作成ツールをお探しなら、Ahrefs にもパラグラフリライターからアウトラインジェネレータまで、便利な機能が多数そろっています。ぜひチェックしてみてください。
また、皆さんお気に入りの AI コンテンツ作成ツールがあれば、ぜひ X で Ahrefs チームと共有してください。最先端の AI ツールについて、耳よりの情報をお待ちしています!