Zillow のサイトは 450 万件ものキーワードで検索されており、検索結果からの流入は約 3,270 万件です。この中でトップのキーワードはサイト名の「zillow」。「売家(houses for sale)」や「アパート(apartments)」よりも頻繁に使われている検索ワードです。
これだけを見ると、中小規模の不動産業者や代理店では太刀打ちできないと思われるかもしれません。でも意外な事実があるのです。これらの規模の業者・代理店は、ニッチな部分に着目することが隠された武器になります。これは、地元をよく知ることで大手を上回る可能性がある、時には小さいことが最大の利点である、ということを証明しています。
ここで SEO の出番です。不動産業界向けの SEO(検索エンジン最適化)戦略を活用して、Google のオーガニック検索結果における可視性を高めることができます。より最適化したコンテンツを作成していくことで、コストをかけず安定的にトラフィックが増加します。
中小規模の不動産ビジネスにとっては、次の主な 4 分野にチャンスがあります。
- ハイパーローカル・キーワードターゲティング
- 高意図のロングテールキーワード
- ローカルリンクの構築
- 肯定的なレビューを促す優れた顧客サービスを提供し、地域での検索ランキングを上げる
ここぞというところで適切な SEO 施策を使用することが大切です。
今回の記事では、不動産分野の SEO 専門家による戦略やヒントをご紹介しながら、優れた実績のあるニッチサイトから得られるインサイトを紹介します。ここでは SEO にのみ焦点を当てているため、すでに実施されていると思われる検索広告やアグリゲーションサイトへのビジネスの掲載については取り上げません。
不動産業の SEO にはいくつか特有の課題があります。戦略の立て方を理解するには、まずは課題について知っておくとよいでしょう。
大手サイトがシェア・オブ・ボイスを独占している。全国規模の不動産ポータルやアグリゲーターは、小規模な代理店よりも上位にランクされることが多いといえます。豊富な被リンクやあらゆる情報源によって支えられている高ランキングのページが大量に存在し、Google 向けに最適化されています。これらがいわゆる「権威」であり、Google は検索エンジンの結果ページ(SERP)でこれを高く評価する傾向があります。
大手の競合他社が見落としているコンテンツギャップや、キーワードの機会を見つけることができれば大きなチャンスにつながります。大手の不動産プラットフォームが市場を独占している現状では、彼らが手を付けていないところを深く掘り下げる必要があるからです。
地域規模の競争と全国規模の競争を認識する。大規模サイトは全国的な検索結果にも地域の検索結果にも表示されます。さらに、地域レベルでは、すでに SEO への投資を開始している地元企業と競争することにもなります。
SEO における当社の最大の課題は、地元の不動産投資家や全国規模の企業と戦っていることを念頭に置き、競争の激しいローカル検索でポジショニングを確立することです。
不動産 SEO はきわめて地域限定的です。幅広い顧客をターゲットにできる他の業界とは異なり、不動産ビジネスでは特定の都市や地域で上位にランクインしなければなりません。つまり、大手不動産プラットフォームだけでなく、地元の代理店とも競争しているため、目立つことがさらに難しいのです。
市場の双方にサービスを提供する。不動産業者は、一か所で実質的に売り手と買い手の両方にサービスを提供するマーケットプレイスです。
不動産業者の目標はそれぞれ異なります。そのため、SEO 戦略は必ず個々の全体的なビジネス目標と一致していなければなりません。
不動産業界の多くのトピックは、「Your Money or Your Life(YMYL)」に該当する。これは人生におけるお金や健康に関連する Web ページの総称であり、近年 Google は「不動産を含む特定の対象にはより信頼性の高い基準が必要」であるとしています。
あらゆるコンテンツは公開前に複数の事実確認を受け、各データポイントは可能であれば外部リンクを使用して出典が明らかにされ、そうすることで信頼性を向上しています。
では、そのような課題にどう対処できるのか見ていきましょう。
アグリゲーションサイトや地元の競合相手より上位にランクされるためには、Google ビジネス プロフィール(GBP)の最適化が不可欠です。多くの方がご存じの通り、このリストは無料で Google 検索とマップに表示されます。
ここでお伝えしたいことは 2 つです。
まず、GBP は大規模サイトと地域の競合サイトの両方で良いパフォーマンスを得るための最善策の 1 つです。SEO の専門家たちもこぞって同じ意見を述べています。GBP をフィーチャーしたマップパックは、通常のオーガニック検索結果の上部に表示されることが多いためです。
GBP を活用すれば、大手ブランドにうまく対抗することができます。大手ブランドには、マーケティングの予算、Google での権威、ブランド認知度がありますが、GBP のプロフィールを工夫しレビューを活かすことで中小規模の企業でも地域における強い存在感を確立できます。
このプロフィールは、ユーザーが Google で検索して一度だけ見るようなものではないことを覚えておきましょう。たとえば、ユーザーがマップではなく他のルートであるサービスを見つけたとします。こうした場合、見つけたサービスが信頼に値するかどうかを確認するために、多くのユーザーが GBP を活用しています。
次に、内容の更新についてです。GBP を左右する要素は以下のようにいくつかあります。
- 異なる拠点は個別に掲載する
- 訪問者に肯定的なレビューを残す理由を与える
- 写真フィードで自社がどのような会社でどのような仕事をしているかを示す
異なる拠点は必ず個別に掲載しましょう。これが重要なのは、Google は検索者からビジネスまでの距離やクエリで使用された場所(その他いくつかの要素を含む)に基づいて GBP をランク付けするからです。実際の住所があるすべての都市や地域で表示したい場合は、個別に掲載するようにしましょう。
レビューは、最も重要な GBP のランキング要素の 1 つです。事実上それらに関するあらゆることがカウントされます。数、全体的なランキングの状況、新しさ、応答の有無、などです。Google は、潜在顧客とほぼ同じようにそれらを読み取ります。
当然ながら、目標は肯定的なレビューをできるだけ多く獲得することです。ただし、ここでのポイントは、そういうレビューは必ずしも実際の不動産取引から得られるものでなくても良いということです。丁寧な対応をするだけで好意的なレビューを得られることもあることを覚えておきましょう。
次に、すべてのサービスを掲載します。すべてのサービスをリストすることで、より広範囲の関連検索に表示される可能性が高まります。次の例をご覧ください。
最後に、チームと顧客のやりとりの写真を追加することを検討しましょう。これは、Google のランキングではなく、サイトを見る人の印象に関わります。チームの写真や満足している顧客の写真があれば、新しい顧客も「この人たちなら信頼できる」と感じやすくなります。GBP のほとんどは、通常の不動産の写真しか載せていないのが現状です。顔写真の掲載についてチームや顧客に必ず許可を取った上で、プロフィールに追加していくと良いでしょう。
私が調査した中でひときわ目立っていた写真フィードの例をご紹介します。こうした写真は作成にあまり手間がかかりませんし、他との差別化にもなるためおすすめです。
キーワードとは、探しているものを見つけるために 検索エンジンに入力する単語やフレーズです。SEOでは、キーワードをコンテンツのトピックとして使用します。そうすると、誰かがそのキーワードを使用したときにそのコンテンツが見つかるのです。
中小規模の不動産会社の場合(またはその代理店の場合)、キーワード戦略は特定分野に絞る必要があります。検索ボリュームが多いキーワードで上位表示を狙うのは困難ですし、そのような大きなキーワードは地域密着ではなく全国の市場で有効なことが多く、近隣の顧客からのリードを獲得する可能性は低いと言わざるを得ません。
ニッチ市場をうまく利用し、競争が低~中程度のロングテールキーワードを使うことに焦点を当てます。「不動産」や「英国の投資物件」など漠然と広い範囲を指す語ではなく、「マンチェスターの高級住宅」や「ヨークのお手頃物件」など具体的なフレーズを対象にします。
大きな課題は、大手の競合他社が見落としているコンテンツギャップや、キーワードの機会を見つけることです。大手の不動産プラットフォームが市場を独占している現状では、彼らが手を付けていないところを深く掘り下げる必要があるのです。
Ahrefs のキーワードエクスプローラーのようなツールを使えば、購入する物件や売却をサポートしてくれる代理店を検索するときに使用されている語が表示されます。このツールを使用して、最適な種類のキーワードを見つける方法をご説明していきましょう。
不動産関連のローカルキーワードおよびハイパーローカルキーワード
ローカルキーワードおよびハイパーローカルキーワードは、特定の地理的ロケーションや小規模なコミュニティに特別に限定された検索用語です。そのようなキーワードには、通常以下のような情報が含まれています。
- 近隣地域名
- 通りの名前
- 地域のランドマーク
- 地域の観光スポット
- 郵便番号
- 都市の特定の地区
- 地元企業名や公共施設名
- 都市の比較(ポートランドとオースティンなど)
地域を表すキーワードだけを対象とするのではなく、ランドマークや人気の通りなども対象にします。ユニークなローカルコンテンツを交えて地域に特化したランディングページを作成し、プロらしさを打ち出して権威付けをします。多少ボリュームを失いますが、非常に質の高いトラフィックを引き寄せ、適切な検索結果ページの上位に表示されるチャンスが高まります。
キーワードエクスプローラーで自社に合ったキーワードを探す方法:
- 事業を展開している地域に関連する幅広い用語を入力します。たとえば、ラスベガスの場合、「ラスベガス、アート地区、チャールストンハイツ、フレモント・ストリート、グリーンバレー、ヘンダーソン、ロスプラドス、サマーリン、ツインレイクス、ネバダ大学 ラスベガス校」など。
- フレーズ一致レポートに移動します。
- 「含める」フィルターで提供している不動産の種類を追加します。たとえば、「不動産、家、マンション、住宅、物件」などです。必ず「任意の単語」を使用します。
そこから、追加のフィルターを使用して結果を絞り込むことができます。たとえば、難易度が低~中程度のキーワードを見つけるには、KD フィルターを最大 30 に設定します。
キーワードを閲覧しながら、リストに追加します。
以下で、私が見つけた例をいくつかご紹介します。
質問および不動産売買に関する用語
よくある質問や用語に回答すると、まず情報を求めている顧客を引き付け、関連性の高い掲載物件を目立たせ、詳細について問い合わせようという気にさせることができます。
同様のシードキーワードを使って、売り手や買い手の質問を検索できます。次の例のように 「質問」タブを使います。
基本的な用語を説明しているページを例として取り上げます。このページでは毎月、推定 795 件のオーガニック訪問を獲得しています。
ローカルガイド
これらのキーワードには地理的な位置が含まれ、近隣地域、レストラン、バー、観光スポット、不動産市場の動向など地域に関する情報が提供されています。
ブティック不動産会社の Live Love Santa Cruz を見てみると、地域のサービスや観光スポットに関連するさまざまなキーワードが対象となっています。同社がトップ 10 にランクインしているキーワードを挙げてみました。「寿司、ビーチ、サーフボードサービス」などです。おわかりでしょう。これは実質的には、不動産ビジネスに付随したローカルガイドブログです。
こういったキーワードを見つけるには、地名に加えて、次のような修飾語を組み合わせてみると効果的です。
「おすすめ、見どころ、トップ評価、イベント*、ガイド、リスト、ヒント、地図、情報、リソース、交通、公園*、レクリエーション、ショッピング」などです。ここに独自のキーワードを追加したり、AI にこのリストを増やしてもらうのも良いでしょう。
ここに挙げたキーワードは不規則な構造になる可能性があるため、競合キーワード調査を使用すると良いでしょう。
Google に「[地域] に関するブログ」または「[地域] ブログ」と入力します。Ahrefs のユーザーの方は、ツールバーを使って、各サイトに対する SEO データを表示することができます。最もトラフィックが多いサイト(ST)を選択し、KW リンクをクリックしてください。
そうすると、サイトがランクインしているキーワードが表示され、ここからコンテンツ作成の新たなアイデアが得られます。
ユニークな特徴と購入シナリオ
SmartSites のブランディ・ヘイスティングズさんと seoplus+ のアリー・ディックさんは、キーワードの特定のサブセット(=物件)にユニークな特徴と特定の購入シナリオを持たせることについてコメントしています。たとえば、「[郊外] のペット可アパート」や「共益費が安いタウンハウスの売り物件」などです。こういったキーワードは一般的に検索ボリュームは低いですが、検索意図は高くなります。
キーワードの修飾に使えそうなアイデアをいくつかご紹介します。「~のための、近い、~を備えた、購入者、~に近い、投資、引っ越し、引退、~の中」などです。提供する物件のタイプに関連するシードキーワードと併せて活用してください。
- 不動産の種類をシードキーワードとして入力する。
- フレーズ一致レポートを開く。
- 次のフィルターを設定する。
「含める」:前述の修飾語を追加。
簡単なキーワード検索用のフィルターオプション:トップ 10 のKDを最大 30、低 DR を最大 40。 - 「単語によるクラスター」タブを開く。
そこから、サービスを提供する地域を探し、キーワードのアイデアを参照します。
すべてのオーガニック訪問からリードを獲得しようと思わないでください。これは、トラフィックソースを理解する上で非常に重要な点です。
不動産に関する決断には時間がかかります。一般的に決断までの段階は人それぞれです。目標は、即時のコンバージョンを迫ることではなく、理論的な次のステップに進めるよう訪問者を導くことです。
私はある地域や近所を調べている人がどのような段階にいるのかを総合的に考えるのが好きです。その場所のことを知ろうとし、そこが自分に合っているかどうか判断しようとしている初期段階では、情報によるガイドが非常に有効です。近所全体の様子、学校の特徴、地域の施設の情報などです。その後、訪問者が検索範囲を絞り込み始めたら、「X地域で売り出し中の住宅」などのクエリに対して最適化されたよりトランザクショナルなページが効果を発揮します。
このコンセプトの簡単な例をご紹介します。Hudsons Property に最大のトラフィックをもたらしたページの 1 つが、ロンドンの賃貸および分譲物件へのガイドです。ガイドはそれぞれ、ロンドンの地域ガイドなどサイトに関連する別のコンテンツにリンクしています。
訪問者は、購入または賃貸の方法だけでなく、場所も知ることができます。エリアガイドは、不動産オプションについて問い合わせるためのフォームを提供することで、購入者の決断プロセスをさらに一歩前へと進めます。
これが全体像です。各ページでは、訪問者が問い合わせをするための論理的なステップを提供しましょう。
また、ローカルガイドで選択した物件を特集するのも効果的です。まだ購入しようと思っていなくても、美しい物件の写真を見れば興味がそそられるのは間違いありません。
Calendly をサイトに統合します。訪問者とすばやく簡単に連絡が取れるため、日程調整のやり取りを省くことができます。
無料査定などの特別サービスを提供して、問い合わせをしやすくします。
常に主な連絡先が表示されるようにしておきます。フローティングメニューバーに連絡先を入れることもできます。これは、簡単ですが効果的です。連絡先を探す手間が省け、いつでも対応する姿勢を示せます。
ユーザーはサイトを訪問して一瞬で、そのページ全体の信頼性とプロ意識を判断します。何かが違うと感じたら、その時点で離脱してしまうでしょう。
信頼を築くことは人間の心理に働きかけるだけではありません。EEAT コンセプトに組み込まれた Google のランキングアルゴリズムの重要な要素でもあります。
EEAT とは、Google のシステムがページの信頼性を判断するためのトレーニング方法です。この頭字語は、Experience(経験)、Expertise(専門知識)、Authoritativeness(権威)、Trustworthiness(信頼性)を表し、最後の要素が最も重要であるとされています。
基本的に、EEAT シグナルが強いウェブサイトが検索結果で上位にランクされる可能性が高いのです。それは、Google が信頼性の高い確実な情報をユーザーに提供しようとしているためです。
では、潜在的な顧客と Google のニーズに応えるための方法をいくつか紹介しましょう。
TLS 証明書の取得は絶対に外せません。これにより、ログイン認証情報や個人情報などの機密情報が悪意のある人物によって傍受されるのを防ぐことができます。また、ブラウザのアドレスバーに鍵アイコンが表示され、ウェブサイトが安全であることをユーザーに視覚的に知らせます。
Dana Fitzpatrick のサイトでは、この不動産業者の信頼性を明確に示す数百ピクセルが見られます。印象的な実績データ、説得力のある推薦文、経験を目立たせる一連の表彰が掲載されています。
不動産業者のネイサン・シャーマンさんのサイトでは次のような内容を見つけました。
まったく同感です。売却物件は説得力のある証言となります。単に過去の取引リストではなく、代理店の成功を視覚的に表すものです。
さらに、必ずしも全ての不動産代理店がサイトで売却物件を掲載し続けているわけではないので、目を引きます。何十軒という不動産サイトを見たあとで、これを初めて目にしたとき関心を惹かれたのを覚えています。
非常にシンプルな方法ながら、一歩踏み込んで努力をしている不動産業者の例もあります。Room Real Estate は、家族経営の精神を短い動画で伝えています。動画では、成功を目指して懸命に働いてきた二代にわたる家族を紹介しています。
不動産サイトには、ビジュアルコンテンツが数多く含まれます。このため、画像が圧縮されコードが最適化されていると、サイトのスピードが維持されます。これは訪問者にとっても Google にとっても重要なことです。
不動産業者のウェブサイトは、画像やバーチャルツアーに大きく依存していることが多いため、重くて、適度に最適化されていないとサイトの速度が遅くなることがあります。これまでに、画像を圧縮し、コードを再構築してクライアントのサイト速度を改善したことがありました。それにより、検索ランキングが飛躍的に向上しました。
訪問者をサイトに引きつけておきたいなら、モバイルフレンドリーであることは、ランキング要因であり、必ず満たすべき要件です。家やマンションの写真は大きな画面に表示すると見栄えがしますが、訪問者の多くはスマートフォンを使っています。
以下は、これまで見た不動産関連キーワードのモバイルとデスクトップの分布です。
こういった要素についても、簡単に自身のサイトをテストすることができます。Ahrefs のウェブマスターツールのような無料ツールを使えば、影響を受けるページ、その修正方法に関するヒント、実行する変更が役立ったかどうかを確認できます。
つまり、該当箇所を修正するには、ある程度の技術的スキルが必要です。不動産業とウェブ開発者を兼業しているのでなければ、その点をサポートしてくれる人が必要でしょう。
被リンク(インバウンドリンク、インカミングリンクとも)は、あるウェブサイトから別のウェブサイトに張られたリンクのことです。Google のような検索エンジンは、このようなリンクを信頼の証ととらえています。
SEO では、リンクの構築は柱の1つで、固有のドメインからの被リンクが増えると、検索ランクが上がります。
被リンクを獲得する戦術は数多くあるため、賢く選択する必要があります。専門家の意見と、実績のある不動産業者サイトの分析を基に、質の高い被リンクを獲得する場所をご紹介します。
- ディレクトリ
- メディア
- ポッドキャスト、ショー、講演
- 地域の団体、学校、イベント
- 自社の用語ページやデータページ
詳しく見ていきましょう。
1. ディレクトリ
ディレクトリとは、通常、トピック、業界、場所で分類されたウェブサイトの一覧です。たとえば、Circa は、古い住宅が掲載されているニッチなディレクトリです。代理店や仲介業者も記載されています。
ディレクトリに自社のサイトを登録するのは極めて簡単です。登録先に応じて、ご自身で情報を追加し、フォームに記入して承認を待つか、お金を払って掲載する必要がある場合もあります。
オンラインディレクトリやビジネスリストをざっと検索するだけで、数時間楽しめる数のサイトが見つかります。
2. メディア
メディアからの被リンクは、ジャーナリストやブロガーに自社を紹介してもらい、リンクを張ってもらう理由を提供することで得られます。
マイケル・ボンディ(Michael Bondi)さんのように専門知識を提供した場合のリンクがこちらです。
または、Berkshire Property Agents のように自社物件が取り上げられた場合もこれに該当します。
HARO、Help a B2B Writer、またそれに関連するサイトには、ジャーナリストからのリクエストが多数掲載されています。
不動産に焦点を当てた記事のアイデアを地元の報道機関に売り込むことも 1 つです。たとえば、「[特定の地域] で住宅の売り出しが急増している理由」を調査する記事を提案したりするのです。または、不動産関連の記事を執筆しているジャーナリストに専門知識を提供することもできます。
予算に余裕がある場合は、PR またはリンク構築に特化した代理店に依頼し、適切な機会を探すと良いでしょう。
3. ポッドキャスト、ショー、講演
こういったイベントでは、講演者や参加者がウェブサイトに掲載されることが多く、信頼できるソースからの貴重な被リンクを獲得する機会が得られます。
ショーや会議、講演に出演する機会があれば、自社サイトへのリンクをお願いしましょう。
4. 地域の団体、学校、イベント
地域の団体、学校、イベントには、スポンサー、慈善活動やコミュニティ活動に携わる企業、役立つリソースへのリンクがよく見られます。
これらの被リンクにはもう少し労力が必要かもしれませんが、ネットワークのメリットは SEO を上回る可能性があります。たとえば、以下のようなアイデアを試してみると良いでしょう。
- 地域のビジネス協会や商工会議所に参加する。
- 地域の学校に連絡を取り、キャリアデーへの参加を申し出たり、不動産に関する教育リソースを提供したりする。
- 地域のスポーツチームや文化イベントのスポンサーになる。
- 地域奉仕プロジェクトにボランティアとして参加したり、慈善イベントを企画したりする。
- 地元の不動産市場、住宅購入のヒント、近隣ガイドなどに関する貴重なコンテンツを作成して提供する。
- 地域住民向けに不動産に関する無料ワークショップやセミナーを開催する。
- 地域の非営利団体と提携して資金調達活動を行う。
- 不動産業界に感心のある地域の学生にインターンシップの機会を提供する。
5. 用語ページとデータページ
データや事実の引用は、リンクを張る最も一般的な理由です。ソースになることで受動的に数多くのリンクを獲得できるチャンスが得られます。
不動産業界でどのような種類のリソースがリンクを獲得するのか知りたければ、Ahrefs のサイトエクスプローラーで競合他社のサイトを調べてみましょう。競合他社のドメインを貼り付けて、「被リンク数の多いページ」に移動します。
リンクの構築に時間を費やす前に、Ahrefs の初心者向けガイド(英語)をぜひご一読ください。良いリンクと効果の低いリンクを見分ける方法と、自社サイトに悪影響を及ぼす行為はどのようなものか知ることができます。
まとめ
最後に、もう2つアドバイスを提供します。
これまで、数多くの不動産会社が物件のバーチャルツアーや地域の紹介などに関する YouTube 動画コンテンツを作成するのを見てきました。ただ、この戦略について述べている媒体はごくわずかです。カナダの不動産エキスパート、ブラッド(Brad McCallum)さんのチャンネルもヒントになりますので、ぜひ覗いてみてください。YouTube で役立つ SEO のキーワードを検索するには、vidIQ のようなツールも使用できます。
最後に、KPI について簡単にお話ししたいと思います。不動産業界においては買い手のプロセスが長くなるため、SEO 指標と成約の相関関係を追跡することをお勧めします(計算は ChatGPT に聞いてみると良いでしょう)。
自社のウェブサイトから得られる質の良いリード数から SEO の ROI を測定し、それらを成約した取引と相関させます。そうすることで、オーガニック検索が自社の収益にどの程度貢献しているか明確になります。
ご質問やコメントがある場合は、X でご投稿ください。