さっそく見ていきましょう。
- YouTube メンションは、AI ビジビリティと最も強い相関関係(〜0.737)を示している。これは、ChatGPT、AI モード、AI Overviews 全体で他のあらゆる要因を上回っています。
- YouTube メンションは、すべてのプラットフォームにおいて YouTube メンションのインプレッションよりもわずかに強く相関している(〜0.737 対〜0.717)。
- ブランドウェブメンションは、依然として AI ビジビリティと高い相関関係(0.66–0.71)にある。
- ChatGPT は、ブランド検索ボリューム(0.352)や DR(0.266)などの従来型の権威性指標との相関が弱い。
- コンテンツ量、つまりサイトページ数と AI ビジビリティの間にはほとんど相関がない(〜0.194)。
- AI モードは、ブランドアンカー(0.628)やブランド検索ボリューム(0.466)など、ブランドの権威性シグナルと一貫して最も高い相関関係を示している。
- アウトプットの重複相関 (0.779) が高いことからわかるように、3 つの AI アシスタントはすべて、ほぼ同じブランドに言及している。
この閾値により、大規模な調査で正規のブランドを効率的に見つけることができました。調査基準を満たすドメインは、一般的なキーワードや非ブランドエンティティではなく、実際の企業を表すケースが多く見られました。
完璧な算出方法ではありませんが、75,000 ブランドを見つけるのにかなり役立ちました。
その後、Ahrefs のブランドレーダーを使用して、見つけたブランドについて、数百万の AI 回答を分析し、そのメンションを探りました。

ブランドレーダーでは、ChatGPT、Copilot、Gemini、Perplexity が同じ質問プールを、AI Overviews と AI モードは別のプールを共有しています。
3 つのプラットフォームすべてにわたるベンチマーク比較のために、今年初めに行った調査からの AI Overviews データを使用しました。
この調査では、スピアマンの相関係数を使用してデータを分析しました。その結果では、正の値が大きいほど、正の相関が強いことが示されています。
ここでいつもの注意ポイントです。「相関関係は因果関係ではありません」
検索指標と AI メンションの間にパターンが見られましたが、そのような指標を高めれば自動的に AI ビジビリティが向上するわけではありません。
今回は、Ahrefs ブランドレーダーで新たに利用可能になったデータを使用して、「YouTube メンション」と「YouTube メンションのインプレッション」という 2 つの新しい要因を調査しました。

どちらも、他のどの要因よりも AI ビジビリティと強く相関していました。リストのトップだった「ブランドウェブメンション」さえも上回っています。

ここで用語について確認しましょう。「YouTube メンション」とは、ブランド名が YouTube 動画のタイトル、トランスクリプト(字幕/文字起こし)、または説明文に表示されるたびに言及されることを指します。「YouTube メンションのインプレッション」は、それらのメンションを各動画が受け取った視聴回数で重み付けしたものです。そのデータは、ブランドレーダーの YouTube インデックスで確認できます。

ブランドが YouTube で多く言及されるほど、3 つの AI サーフェスすべてに表示される可能性が高くなります。
AI モードと AI Overviews はどちらも Google(YouTube と同じ親会社)が所有しており、他のどのドメインよりも YouTube を多く引用しています。
これらのプラットフォームで YouTube メンションが特に重要視される理由は簡単に理解できますね。

しかし、OpenAI が所有する ChatGPT もほぼ同じ相関関係を示しており、YouTube はそこで 6 番目に多く引用されているドメインです。

言い換えれば、これは単に「Google」に限ったことではないのです。
「YouTube メンション」と AI ビジビリティの関係は、AI プラットフォームに関係なく成立します。
そして YouTube は AI アシスタントのアウトプットを構成するだけでなく、トレーニングデータの一部でもあります。
Google と OpenAI はどちらも、YouTube のトランスクリプトでモデルをトレーニングしています。
実際、The New York Times は、OpenAI の GPT‑4 モデルが 100 万時間以上の YouTube のトランスクリプトでトレーニングされ、それらを大規模な自然言語データセットとして扱っていると報じました。
YouTube データが AI アシスタントのインプットとアウトプットの両方にこれほど深く組み込まれていることがわかれば、先ほどの YouTube 相関は驚くよりも必然に思えてきます。
もう 1 つ興味深い発見があります。「YouTube メンション」の量はリーチよりもごくわずかに重要そうだということです。

ブランドは、広く言及されている限り、視聴回数の少ない動画で言及されても、大きなデメリットはないようです。
Ahrefs の初期の調査では、「ブランドウェブメンション」は AI ビジビリティと強く相関していました。それは今日でも変わりません。
ウェブメンションが多いということは、AI Overviews だけでなく、調査したすべての AI プラットフォーム全体でビジビリティが高いことを示しています。

さまざまなコンテキスト(ブログ投稿、アンカー、ビデオのトランスクリプト、説明、タイトル)での言及が多いほど、そのブランドは、AI の応答に表示される可能性が高くなります。
「ブランドアンカー」(ハイパーリンク内で表示され、クリックできるブランド名のテキスト)と「ブランド検索ボリューム」(ブランド名を含むすべてのキーワードの合計検索ボリューム)も AI の可視性と相関関係がありましたが、程度は低いようです。
最終的に、このようなブランド評判シグナルは AI ビジビリティにとって非常に重要であり、ドメイン強度(DR)や従来の SEO 権限指標よりも重視されるようです。
今回も、すべての AI システムにおいて、リンク指標(「被リンク数」と「URL レーティング」)とブランドメンションの間には、非常に弱い相関関係しか見られませんでした。
また、コンテンツ量(「サイトページ数」)と AI ビジビリティの間には、ほとんど相関がないようでした。

最近、AI ビジビリティを高めるためにプログラマティックコンテンツへの投資を勧める SEO 専門家を何人か見かけましたが、相関データを見る限り、これはあまり得策とは思えません。
わがコンテンツディレクター、ライアン・ローは、こう言っています。「お金をかけてコンテンツを大量生産すればいい、という話ではありません」と。
リンクビルディングについても同じです。ボリュームを稼ぐために大量のリンクを構築すればよいというものではありません。
最も重要なのは、幅広いサイトで言及されることです。
- 被リンクの多いページでの言及は、AI 回答での出現率に影響するのか?
- How to Audit Brand Mentions for Modern SEO
- How to Monitor and Win Brand Mentions in AI Answers
AI モードは、ChatGPT や AI Overviews よりも、従来のブランドシグナルとの相関関係が一貫して強いことを示しています(AI モード対ChatGPT と AI Overviews)。
- ブランドウェブメンション(0.709 対 0.664 と 0.656)
- ブランドアンカー(0.628 対 0.511 と 0.527)
- ブランド検索ボリューム(0.466 対 0.352 と 0.392)
- ブランドトラフィック(0.357 対 0.235 と 0.274)

このパターンは、AI モードが一種のコンセンサスエンジンとして機能し、ほとんどの人がすでに知っていて検索しているブランドを推奨していることを示唆しています。
AI モードはまた、ブランドアンカーが「強い」相関領域(通常 0.6 以上)に入る唯一のプラットフォームです。一方、他の 2 つのプラットフォームが示しているのは 0.5 といった中程度の相関です。

ブランドアンカーは単にブランド名を出しているだけではなく、誰かがあなたのブランド名を明示してリンクしたということ自体、ブランドに対する評価や支持の表れです。
ブランドアンカーは、ブランドの人気(あなたのブランド名を使用していること)と権威性(あなたのブランドにリンクしていること)が交差している指標です。
AI モードは、他のプラットフォームよりもこの種の意図的なブランド参照を重視しているようです。つまり、AI モードで表示されたい場合は、ブランドアンカーが重要かもしれません。
まだ「誰もが知るブランド」としての地位を確立していない新興ブランドにとって、AI モードは参入するのが最も難しいプラットフォームのように思えます。
- SEO 担当者必見!Google AI モード傾向と対策
- 100 Most Cited Domains in Google’s AI Mode
ChatGPT は、「ブランドアンカー」、「ブランド検索ボリューム」、「ブランドトラフィック」、「DR」、「被リンク数」など、ほぼすべての従来のブランド権威性シグナルに対して、3 つの AI アシスタントの中で最も弱い相関関係を示しています。
ということは、AI モードや AI Overviews よりも、確立されたブランドの優位性に影響されにくいと言えそうです。

これは、必ずしも大手ブランドに限らず、多様なデジタルプロファイルを持つブランドに言及する可能性が高いということかもしれません。
Google の AI 製品は、何十年にもわたる検索品質アルゴリズムを活用しており、多数の品質要因に基づいてサイトを評価しランク付けするのに役立っています。
ChatGPT には独自の優先順位付けの仕組みがありますが、Google ほど高度なランキングシステムが組み込まれているわけではありません。それが、調査した「従来的」な要因との相関が弱い理由だと考えられます。
検索ボリューム、被リンク、ウェブメンションがそれなりのレベルのブランドにとって、ChatGPT は従来の SEO 権威性指標による制限が少なそうなので、AI ビジビリティ獲得への最良の入り口になるかもしれません。
「YouTube メンション」を除けば、「ドメインレーティング(DR)」は AI Overviews がより強い相関を示す数少ない要因の 1 つです。

とはいえ、その差はわずかであり、DR は「ブランドウェブメンション」や「ブランドアンカー」などのブランドシグナルよりもはるかに弱い、中程度の相関要因です。
会話のやり取りを処理する AI モードや ChatGPT とは異なり、AI Overviews は、情報収集型クエリに対して事実に基づいた一発回答を提供します。
限られたコンテキストで正しく回答するチャンスが一度しかないことが、高 DR のソースをわずかに優先する理由かもしれません。
- Domain Rating: What It Is & What It’s Good For
調査した 3 つの AI システムすべての中で、ChatGPT のブランドメンションは広告指標と最も密接に相関しています。

一見下限りでは意外に思えます。Google 系のプロパティの方が、自社の広告データとの相関がもっと強く出そうなものです。
とはいえ、ChatGPT が広告費を多く支払ったブランドを評価しているということではありません。広告を大量に出しているブランドは、ChatGPT がデータとして利用する種類のコンテンツに頻繁に登場し目立つ傾向があるということです。
選択基準や選択方法についての考え方は異なりますが、一般的にすべての AI アシスタントに表示されるのは、同じブランドです。
| AI アシスタントの組み合わせ | AI の応答におけるブランド言及の相関 |
|---|---|
| AI Overviews × AI Mode | 0.821 |
| AI Overviews × ChatGPT | 0.749 |
| AI Mode × ChatGPT | 0.769 |
AI モードはブランドアンカーを、AI Overviews は DR を、と重視する要素は違っていても、結局のところ、どちらもやはり主に Nike、Apple、Amazon に言及しています。
同じ大手企業が、異なる経路を通じて AI ビジビリティの頂点に立つ傾向にあるのです。
小規模ブランドにとっての意味
ここには明確な階層が存在します。YouTube でのプレゼンスとブランドメンションが最も重要で、次にブランドアンカー、検索ボリュームと続きます。被リンクやドメイン権限など従来型 SEO 指標はそれほど重要ではないようです。
ご自身のブランドが、まだブランド認知競争に参加できていない場合は、以下に焦点を当ててみましょう。
- YouTube プレゼンスの構築(すべてのプラットフォームで最も強いシグナル)
- 記事やガイドでの本物のメンションの獲得
- ChatGPT をターゲットにする(確立されたブランド権威性指標との相関が最も弱い)
プラットフォームには異なる閾値があります。その中で、入りやすいのが ChatGPT。一方、AI モードは、知名度のないブランドには攻略するのが最も難しいように見えます。
まとめ
3 つの AI プラットフォームすべてにおいて、「YouTube メンション」はテストした他のどの要因よりも AI ビジビリティと強く相関しています。人があなたのブランドに関する動画を制作したり、視聴したりしている場合、AI プラットフォームは、話題にする価値があるという強力なシグナルとしてそれを受け取ることでしょう。
そして YouTube 以外でも、ブランド認知度は依然として重要です。ウェブ全体、記事、ガイド、フォーラム、出版物で取り上げられることは、AI ビジビリティ、特に AI モードにおける AI ビジビリティの強力な予測因子です。まだそのような実績がない場合は、従来型の権威性シグナルへの依存度が低いように見えるChatGPT が突破口になる可能性があります。
しかし、クオリティの低いリンクを追い求めたり、コンテンツのためだけにコンテンツを量産したりするなど、絶対的に役に立たないこともいくつかあります。
今回調査したデータからは、明確なパターンがいくつか読み取れます。強力な YouTube プレゼンス、広範なメンション、ブランドアンカーを持つブランドが、AI 応答に登場しやすい傾向があります。
AI システムが言及するブランドに、そういった要因から直接影響があるのか、それとも単に既存のブランド力を示しているだけなのかはわかりませんが、それでも、これからの戦略に活かせる具体的なヒントがあることに間違いありません。