TechSuite株式会社 × Letaido レタイド|信頼できるデータで商談前リサーチと提案業務を高度化

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河原田 隆徳 (TAKA) 作成

ゲストライター

August 25, 20268 分で読めます

TechSuite 株式会社は、Ahrefs の AI ワークスペース「 Letaido(レタイド)」を競合調査、キーワード選定、検索市場分析に活用し、商談前のリサーチを効率化するとともに、提案内容の具体性を高めています。

Letaido の導入後は、競合他社や検索市場全体を調査したうえで仮説を立て、商談の初期段階から具体的な議論を進められるようになりました。また、経験の浅いメンバーでも一定水準の分析結果を得やすくなり、社内レビューの負担軽減にもつながっています。

本記事では、TechSuite でマーケティング事業を統括する倉田 真太郎氏に、Letaido の導入背景、従来の Ahrefs 製品画面との使い分け、具体的な活用方法、組織に生まれた変化について伺いました。

TechSuite 株式会社について

TechSuite 株式会社は、「 AI と人 」をテーマに、マーケティング、HR、コンサルティング、不動産の 4 領域で事業を展開しています。主力であるマーケティング事業では、SEO と AI 検索を含むデジタルマーケティング支援を提供しています。

倉田氏:「私自身はマーケティング事業を統括しており、サービス設計からマーケティング、営業まで全般的に担当しています」

同社では、AI を既存業務の工数削減だけに用いるのではなく、事業成長に必要な業務プロセスを見直すための基盤と位置づけています。Ahrefs、HubSpot、Google Search Console、Google Analytics など、複数のツールから得られるデータを AI 上で組み合わせ、分析と意思決定に活用しています。

倉田氏:「既存業務を効率化するだけではなく、事業の成長にどう活用するか、これまでできなかったことをどう実現するかという観点で考えています。複数のツールからデータを抜き出して組み合わせるのではなく、AI で 1 つのコンテキストとして処理できる点に価値を感じています」

Ahrefs の利用経験を基盤に、旧 Agent A( 現 Letaido )を導入

倉田氏は、学生時代から約 8 年にわたり Ahrefs を利用しています。TechSuite でも、倉田氏が SEO 事業を立ち上げた際に導入を推進し、約 3 年から 4 年にわたって業務で活用してきました。

Letaido を知ったきっかけは、Ahrefs のメールマガジンです。Ahrefs のデータをより柔軟に活用できる点に関心を持ち、当時の製品名である「旧 Agent A( 現 Letaido )」としてリリースされた時期から利用を開始しました。

日頃から Ahrefs の各機能を利用していたため、導入時の学習負担は大きくなかったといいます。サイトエクスプローラーで確認していたデータを会話の中で指定できることが、業務への定着を後押ししました。

倉田氏:「普段から Ahrefs を使っているので、サイトエクスプローラーのこの画面にあるデータ、といったイメージがあります。それをそのままプロンプトに含めて聞くと出力されるため、使いやすいと感じました」

導入の決め手は、意思決定に必要なデータの信頼性

TechSuite では、ChatGPT、Claude、Gemini などの生成 AI も継続して利用しています。Letaido の導入にあたって重視したのは、AI モデル単体の性能ではなく、SEO の意思決定に必要なデータへ正確にアクセスできることでした。

生成 AI に SEO の一般論を尋ねることはできますが、実際の施策を判断するには、競合の流入キーワードや検索市場の需要など、参照元が明確なデータに基づく分析が必要です。そのため、倉田氏は AI モデルの性能だけでなく、意思決定に必要なデータへスムーズに接続できる点を重視しました。

倉田 真太郎氏:
「正しいデータを参照しているか分からない状態では、意思決定に直接使うことは難しい。データを提供している Ahrefs の AI から取得できるため、信頼して利用できます」

Letaido と従来の Ahrefs 製品画面の使い分け

Letaido は、Ahrefs が社内で使用する内部エンドポイントへ無制限にアクセスできます。サイトエクスプローラーなどの製品画面と同等の精度・深さでデータを取得でき、Ahrefs API ユニットも消費されません。

TechSuite では、対話しながら複数のデータを組み合わせて分析する場合は Letaido を利用し、個別のデータをすぐに確認したい場合は従来の Ahrefs 製品画面を利用しています。たとえば複数の URL をまとめて確認する際は、操作と応答が速いバッチ分析を継続して活用しています。

導入前の課題 : 商談前リサーチにかかる工数

SEO の提案では、競合サイト、流入キーワード、検索ボリューム、関連キーワードなどを調査し、対象企業が参入する検索市場を把握する必要があります。個々の作業は定型的でも、複数のデータを整理し、提案に使える示唆へまとめるまでには相応の時間を要します。

TechSuite が特に課題としていたのは、受注前の商談に向けたリサーチです。受注後のプロジェクトであれば調査工数を確保できますが、商談段階で同等の時間を投じることは難しく、調査の深さと工数のバランスが課題になっていました。

倉田氏:「受注後の案件であればリサーチに時間を使えますが、商談段階で同じことを行うのは負担が大きい。そのような場面で、AI を使いながら必要な情報に短時間でアクセスできることに価値を感じています」

Letaido の導入により、商談前でも競合と検索市場を調査したうえで仮説を用意できるようになりました。調査結果は受注後のプロジェクトにも引き継げるため、案件開始後の分析や要件整理にも活用されています。

具体的な活用方法 : 競合調査、キーワード選定、検索市場分析

現在、TechSuite では主に次の 3 つの用途で Letaido を活用しています。

用途
活用内容
競合調査
サイトエクスプローラーのデータをもとに、競合サイトの流入キーワードやトラフィックを確認し、自社または顧客サイトとの差分を分析する
キーワード選定
検索ボリューム、競合性、事業との関連性を踏まえ、優先して取り組むキーワードを検討する
検索市場分析
特定のキーワードだけでなく、事業領域全体の検索需要を俯瞰し、市場規模や競合環境を把握する

実務では、競合サイトの特定、キーワード調査、市場分析を一方向に進めるのではなく、得られた結果をもとに対象を見直しながら分析します。Letaido では、サイトエクスプローラーのデータを会話の中で参照できるため、複数の観点を行き来しながら調査を進められます。

倉田氏:「どのサイトを競合とするかを決める過程では、キーワードと具体的な競合企業の両方を調べながら分析します。それらを 1 つの流れで進められる点が便利です」

ブランドレーダーを活用した AI 検索分析

SEO に加え、AI 検索領域の支援案件も増えています。TechSuite では、ブランドレーダーでカスタムプロンプトを設定し、顧客や競合ブランドが AI の回答上でどのように言及・引用されているかを分析しています。

Letaido からブランドレーダーのレポートへカスタムプロンプトを追加できるため、ブラウザ上で個別に設定する手間を抑えながら、会話の流れを中断せずに分析を継続できます。

部門を横断した活用と、プロンプトの標準化

Letaido はマーケティング部門を中心に、営業部門でも利用されています。社内では以前から生成 AI を業務で使用していたため、Letaido 導入時に特別な研修や厳格な利用ルールは設けませんでした。

一方、成果物の品質を揃えるため、資料作成や分析の目的に応じた基本プロンプトを管理・共有しています。この標準化により、担当者による出力品質の差を抑えています。

導入後の変化 : 分析の初動を短縮し、提案とレビューの質を向上

SEO 分析では、データを取得するだけでなく、複数の結果を整理し、「何が読み取れるか」を判断できる状態にするまでに時間がかかります。Letaido によりこの工程を短縮し、仮説の検討や提案内容の精査に時間を充てられるようになりました。

倉田氏:「一番実感しているのは、分析の入口が速くなったことです」

商談段階から、具体的な論点を提示

商談前に対象企業だけでなく、競合他社と検索市場全体を確認できるようになったことで、提案時に検討できる論点が増えました。受注後も事前調査を活用できるため、案件開始後の打ち合わせを、より具体的な議論から始められます。

対応案件数の増加

リサーチ工程の負担が軽減されたことで、1 人あたりが担当できる案件数も増加しました。全顧客にレポートを用意して提案する同社の業務フローにおいて、分析工程の効率化は営業活動全体の生産性向上に寄与しています。

経験の浅いメンバーの立ち上がりを支援

倉田 真太郎氏:
「新卒で入社したメンバーは、通常であれば分析業務の習得に時間がかかります。AI とデータを組み合わせることで一定水準のアウトプットを得やすくなり、社内レビューの回数も減りました」

今後の展望 : 商談情報とリサーチ業務の連携

TechSuite が今後検討しているのは、HubSpot に登録された商談情報とリサーチ業務の連携です。現在、商談登録時に顧客から入力された競合企業を担当者が調査していますが、この工程を自動化し、商談準備を始める時点で競合分析を確認できる状態を目指しています。

倉田 真太郎氏:
「少ないリソースで、より多くの案件に対応しながら品質を維持する。AI を活用して、その両立を実現したいと考えています」

編集後記

TechSuite 様は、Letaido を単体の効率化ツールとしてではなく、商談前の調査、提案、社内レビューまでを含む業務プロセスの改善に活用しています。信頼できるデータをもとに短時間で仮説を準備し、顧客との議論や施策検討により多くの時間を配分する取り組みは、AI とデータを事業成果につなげる実践例といえます。倉田様、貴重なお話をありがとうございました。

今回ご協力いただいた企業、ユーザー様

倉田 真太郎 氏

TechSuite 株式会社 COO AI×マーケティング事業統括。学生時代から SEO に携わり、Ahrefs の利用歴は個人で約 8 年。TechSuite では SEO 事業の立ち上げを担い、サービス設計、マーケティング、営業を統括しています。

TechSuite 株式会社

生成 AI と人の専門性を組み合わせ、マーケティング、HR、コンサルティング、不動産の領域で事業を展開。主力のマーケティング事業では、SEO と AI 検索を含むデジタルマーケティング支援を提供しています。

Letaido について

Letaido(レタイド)は、Ahrefs が開発した AI ワークスペースです。Ahrefs のデータ基盤と直接統合されており、対話を通じて SEO、AI 検索、競合分析などの業務を実行できます。

チームメンバーは無料で無制限に招待でき、シートごとの追加料金はありません。

Letaido 公式サイト : https://letaido.com/ja/

Letaido について詳しくはこちら : https://docs.letaido.com/ja/introduction

河原田 隆徳 (TAKA) のプロフィール画像

Ahrefs 日本マーケティング統括。 国外 SaaS 企業における日本市場向けのマーケティングとローカリゼーションで 10 年以上の経験を積み、現在は Ahrefs の日本マーケティングを統括。ユーザーの皆さんと共に、Ahrefs を日本で盛り上げることを目標に、日々全力で取り組んでいます。