
ゲストライター
検索順位や流入を分析するために使ってきたデータを、顧客や市場が自社をどう理解しているかを考える材料へ。統合型経営プラットフォームを提供する freee 株式会社では、Ahrefs の活用が SEO・GEO の戦略立案から、AI 検索を通じた認知の把握、全社の情報発信へと広がっています。
その中で重視しているのが、AI の回答を、世の中に発信された顧客や市場の「集合理解」を知る手掛かりとして読む視点です。自社の名前が出るかだけでなく、どのような顧客に、どのような理由で勧められるのか。反対に、どのような誤解や情報の不足があるのか。ブランドレーダーで得たデータをもとに、SEO・GEO の施策と認知施策を結びつけようとしています。
本記事では、SEO・GEO の可視化と戦略立案を軸に、独自スコアの活用、ブランドレーダーの通常データとカスタムプロンプトの使い分け、部門を横断した改善まで、同社の実践とその背景にある考え方を紹介します。
「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げる freee は、誰もが自由に経営できる環境を目指し、統合型経営プラットフォームを開発・提供しています。製品開発でも AI の活用を進め、利用者が自分で業務を進めるだけでなく、AI エージェントにバックオフィス業務を任せられる世界を目指しています。
同社で自社メディアとプロダクトページ全体の SEO を担当する角張氏は、新卒で入社した前職から SEO の実務に携わってきました。メディアの立ち上げや運用、自然検索からの獲得を経験し、専門性をさらに高めたいという思いから、2022 年に freee へ入社しました。
これまでの主な役割は、検索からの流入を増やし、獲得につなげることでした。しかし、検索行動の変化と流入数の減少を受け、最近は SEO の知見やコンテンツを GEO にも生かし、freee の認知を広げることに取り組んでいます。
例えば、「確定申告のやり方」を調べる人が、検索結果から記事を読む代わりに AI へ質問するようになった場合、自社の記事に直接訪れるとは限りません。それでも、回答の中で企業名やプロダクト名を知り、興味を持った人が指名検索で詳しく調べる流れは考えられます。同社は、そのような行動の中でも、自社のコンテンツが資産として働く状態を目指しています。
従来の SEO を継続しながら GEO にも取り組み、検索を通じて顧客を理解し、必要な情報を届けるために培ってきた実務を、直接の流入だけでは捉えきれない接点にも広げています。記事の制作やメディアの運用でも、検索順位に加えて、どのように自社を知ってもらうかという観点が重要になっています。
図 1:SEO と GEO の両面から得た気づきを、認知施策や全社の情報発信へ生かす。取材内容をもとにした概念図。
角張氏にとって、Ahrefs は SEO の実務を始めた頃から使い続けているツールです。前職でも freee でも、入社時点ですでに導入されていました。freee で役割の近い SEO ツールを整理する際にも、データ量と更新頻度、自社と競合の状況を比較できる点を評価し、継続利用するツールとして Ahrefs を選びました。
自社のデータだけでは、成果の変化が自社固有の問題なのか、競合との関係でどう見るべきなのかを判断しにくい場面があります。Ahrefs を使うことで、自社が優位な領域、競合が強い領域、今後注力するべき領域を比較しながら考えられるようになっています。
その活用を具体化したものが、Ahrefs のデータをもとに作成している独自の SEO スコアです。同社はこのスコアを使い、自社と競合の SEO の状況を領域ごとに整理しています。どこで勝っていて、どこで負けているのか。自社はどこを攻めるべきで、競合はどの領域に力を入れていると考えられるのか。個別のデータを、戦略を検討するための共通の指標にまとめています。
スコアは分析だけで完結するものではありません。経営陣や関係者に状況を説明する際の材料にするとともに、コンテンツ制作で狙うキーワードを決め、施策後にスコアがどう変わったかを追うためにも使っています。現状の把握、制作の判断、成果の確認を、同じ指標でつなぐ運用です。
「もし freee に入ったときに Ahrefs が入っていなかったら、『入れてほしい』と言いたいくらい、好きなツールです。」(角張氏)
GEO の取り組みでも、SEO と同様に、定量データをもとに優先順位を考える姿勢が土台になっています。新しい施策だからと別枠で扱うのではなく、何を根拠に判断し、関係者とどう共有するかという日々の実務の中に組み込もうとしています。
ブランドレーダーの導入を考えるきっかけになったのは、AI 概要の登場に伴う検索結果の変化でした。
freee では、用語を調べる検索などで上位に表示され、強調スニペットからの流入も得ていました。ところが、AI 概要が表示されるようになる中で、検索順位はおおむね維持できているのに流入が減る状況が生じました。同社は、AI 概要への置き換わりやゼロクリック検索の増加が影響していると捉え、対応を検討し始めました。
まず必要だったのは、AI の回答に何が表示され、どのページが引用されているかを把握することです。自社で Gemini の API などを利用し、調査する環境を構築することも考えましたが、そのための負担が課題になりました。その時期にブランドレーダーの案内を受け、試用を経て社内で導入を進めました。
同時に、社内への説明にも難しさがありました。従来の検索順位や流入だけを見ていては、検索行動が変わる中で自社の情報がどこに現れているのかを十分に説明できません。流入が減ったからといって、すぐに SEO の予算を減らしてよいのか。それとも、取り組みの評価や注力先を変える必要があるのか。その判断に使う材料が求められていました。
ブランドレーダーのインプレッションなどの指標は、同社にとって、AI 検索の規模感や自社・競合の露出を定量的に検討する材料になりました。従来のサイト流入とは別の接点を見ながら、対応する領域や優先順位を説明できるようになったといいます。
角張氏は、カンファレンスへの参加やコンサルティング会社への相談を通じて、SEO と GEO(生成 AI 検索への最適化)の関係についても情報収集を重ねました。従来の SEO と共通する取り組み、追加で必要になる対応を確かめながら、経営陣への説明に取り組んできました。
「Google だけではなく、ほかの場所も使われるようになったときに、そこでどう出てきているか、どう言及・引用されているかも見ていかなければいけないと思っています。」(角張氏)
ブランドレーダーでは、通常のプロンプトデータと、自社で設定するカスタムプロンプトを異なる目的で使っています。
通常のデータは、まず全体感を把握するためのものです。インプレッションなどから市場の規模感を捉え、その中で自社や競合がどの程度のシェアを占めているかを確認します。同社は、AI 検索の全体像が見えないままでは施策の優先順位をつけにくいと考えており、Ahrefs の検索データを背景とした指標を、その判断材料として評価しています。
ここで見ているインプレッションは、サイトへの実際の訪問数とは別の指標です。freee はこれを、どの問いや領域に対応するかを考えるための規模感として活用しています。SEO で検索ボリュームを見ながら注力先を決めてきた考え方を、GEO の分析や優先順位づけにもつなげています。
一方、カスタムプロンプトは、全体の集計だけでは分からない部分を詳しく調べるために使います。例えば、個人事業主、少人数の企業、大企業といった事業規模によって条件を分け、自社がどのように紹介されるかを確認しています。
全体としては自社の露出が十分にあったとしても、特定の顧客条件では競合が勧められるかもしれません。反対に、ある条件では、自社が選ばれる理由が明確に説明されていることもあります。実際に同社では、個人事業主や小規模な事業者には勧められる一方、大企業向けには使いにくいと説明される場合があるなど、条件によって異なる認識を確認しています。
こうした違いは、自社が目指す市場や製品の実態と照らし合わせて考える材料になります。名前が出た回数を集計するだけではなく、どのような人に向く製品と理解されているのか、どの条件になると評価が変わるのかを読む使い方です。
分析の際には、画面上で結果を見るだけでなく、プロンプトや回答、メンション、サイテーションなどのデータをエクスポートしています。そのデータを BigQuery やスプレッドシートで扱い、自社の見たい切り口で分析するのが基本的な運用です。市場全体を見るためのデータと、特定の条件を深掘りするデータを、それぞれの意思決定に合わせて使っています。
ブランドレーダーの画面例(スポーツブランドの比較)。freee の分析結果ではありません。
AI の回答を詳しく見ることで、情報を修正するべき場所も見えてきました。その一つが、特定のプロダクトの価格が正しく表示されず、競合と比べて高いと説明されていたケースです。
価格変更の時期でもあったため、同社は情報の更新状況に着目しました。引用元をたどると比較サイトの情報が見つかり、外部の掲載内容も更新してもらう必要があると判断しました。自社サイトを直すだけでなく、AI が参照する第三者の情報にも目を向ける必要があると分かった事例です。
更新を依頼した後は、回答が直ったかどうかまで確認しています。ただし、この修正がその後のサイト流入にどの程度影響したかまでは追えていません。回答内容の改善を確認することと、流入や売上への効果を測ることを分けて捉えています。
もう一つの例は、freee の認定アドバイザーに関する分析です。認定アドバイザーは、freee の利用を支える税理士などの存在として、製品を使いやすくするために位置づけられています。ところが AI の回答では、相性のよい税理士を探すのが難しいといった文脈で説明され、利用を後押しするはずの仕組みが、かえって導入上の負担のように捉えられている場合がありました。
この結果を、単に AI の回答が間違っているとして終わらせるのではなく、提供している価値が十分に伝わっていない可能性として受け止めています。自社がメリットだと考えていることでも、社外では同じように理解されているとは限りません。
分析をもとに、担当する事業部にはどのような説明が必要かを伝え、マーケティングではどう届けるかを検討します。PR 記事などでも、何ができて、どのようなメリットがあるのかを社外に伝えていく方針です。一つの回答を修正するためだけではなく、複数の部署が伝える内容をそろえるための材料として使っています。
価格のケースと認定アドバイザーのケースでは、対応の範囲が異なります。前者は情報の更新状況を確認する課題であり、後者はサービスの価値や位置づけをどう説明するかという課題です。ブランドレーダーの分析は、その違いを見極め、関係する部署に具体的な対応を求めるためにも役立っています。
freee は、メンションを増やす施策と、サイテーションを得る施策の両方に取り組んでいます。メンションは回答中でのブランド名などの言及、サイテーションは情報源としての引用を指します。
言及や推奨につながる情報を増やすためには、PR 記事の作成、口コミや比較サイトに関する施策、引用されている外部ドメインへの情報掲載などを進めています。SEO・GEO を担当する部署だけで完結させるのではなく、関連部署や広報・ブランドの担当者と連携している点が特徴です。
一方、引用については、AI 概要にどの情報が出ているか、自社と競合のどちらが引用されているかを分析しています。そのうえでコンテンツを改善し、引用の状況が変わったかを追えるようにしています。流入が直接増えるかどうかだけではなく、顧客の目に触れる可能性がある接点として取り組んでいます。
ブランドレーダー「引用されたページ」の画面例(スポーツブランドの分析)。freee の分析結果ではありません。
同社が考えているのは、ブランド名さえ出ればよいという対応ではありません。自社メディアが継続して参照されることや、あるテーマについて自社の情報に触れてもらうことにも意味があると捉えています。今後、AI の回答形式や引用の見せ方が変わった場合にも、言及と引用の両面で準備しておきたいという考えです。
特定のキーワードやカテゴリで自社コンテンツが引用されることが、プロダクトやドメインとの関連づけを強めるのではないか、という仮説も持っています。ただし、その関連性は今後調べていく段階です。引用を得た結果、ブランドの認識がどれだけ変わるかという因果関係まで、すでに確認できているわけではありません。
自社メディアへの直接流入が減っても、顧客との接点としての役割までなくなるとは限らない。そうした視点から、これまで積み上げてきたコンテンツを、AI 検索の中でも資産として生かそうとしています。
freee がブランドレーダーに見いだしている価値は、検索結果の分析だけではありません。AI が自社をどのように説明するかを、顧客や市場が自社をどう理解しているかを考える材料として活用しています。
同社はこの見方を「集合理解」という言葉で説明しています。世の中には、企業自身の発信に加え、顧客の意見や第三者の紹介など、さまざまな情報があります。AI の回答を通じて、それらを背景にどのような企業像や製品像が表れているかを知ろうとする考え方です。
図 2:AI の回答を、顧客や市場の「集合理解」を読み解く手掛かりにする。取材内容をもとにした概念図であり、AI の回答が顧客全体の意見を代表するという意味ではありません。
「AI を理解することは、お客様の集合理解をデータとして知ることにもつながります。それが分かると、どのような場所で、どのような人に、どのようなメッセージを届けるかという、認知の施策にもつながっていきます。」
この視点に立つと、分析する対象が変わります。「おすすめの会計ソフト」を聞いたときに自社名が出るかだけでなく、なぜ勧められるのか、どの顧客層に向くと説明されるのか、何が不安材料とされているのかまでを見るようになります。認定アドバイザーのケースも、自社が伝えたい価値と、外から見た捉えられ方の違いを発見した例です。
そこで得た気づきは、SEO・GEO に向けたコンテンツの改善に限らず、認知を広げる段階の施策にもつながります。まだ具体的な製品名を決めていない顧客に対して、どのような特徴や価値を知ってもらうべきか。どの領域ではすでに理解されていて、どの領域では説明が足りないのか。AI の回答から仮説を立て、発信する内容を検討しています。
freee では、従来の顧客調査とこの分析を、どちらか一方に置き換えるものとは捉えていません。アンケート調査には対象者の集め方や回答の偏り、BtoB では回答を集めにくいといった課題がある一方、直接顧客に聞くことで得られる情報もあります。それはそれとして見ながら、AI を通じて表れる世の中の理解を、もう一つの材料として使っています。
「集合理解」は、AI の回答が顧客全体の意見をそのまま代表しているという意味ではありません。同社が分析を進めるうえでの見方であり、顧客や市場への理解を深めるための手掛かりです。回答には誤った情報も含まれるため、製品の実態と照らし合わせ、従来の調査などと組み合わせて解釈する必要があります。
同社の組織が、認知の段階からその後の顧客行動までを横断して見ていることも、この活用の背景にあります。SEO・GEO の個別施策の枠にとどまらず、顧客理解の手掛かりとして AI の回答を読むことで、ブランドレーダーのデータを、より広いマーケティングの検討に生かしています。
「集合理解」を把握した先の取り組みとして、同社が重視しているのが、カテゴリエントリーポイント(CEP)です。ここでは、顧客が何かを必要としたり、情報を探したりする場面で、ブランドやプロダクトを思い浮かべるきっかけとして捉えています。
会計ソフトを探す質問では freee の名前が出てきても、販売管理について尋ねたときに同じように思い浮かべてもらえるとは限りません。同社は、力を入れている販売管理のような領域でも、freee というブランドとその用途を結びつける必要があると考えています。
また、同じ製品カテゴリでも、個人事業主に向くものを探しているのか、大企業で使うものを探しているのかによって、顧客の求める情報は変わります。こうした違いをカスタムプロンプトで分けて調べることが、どの場面で自社が想起され、どの場面では認識が弱いのかを考える材料になります。
「一つのキーワードを対策するというよりも、自社と新しい結びつきのあるカテゴリエントリーポイントをどう創出していくかが、今後のマーケティング活動の命題になると思っています。」(角張氏)
そのために必要だと考えているのは、自社の情報を適切に発信することと、社外でも同じ価値が伝わるようにすることです。サイトの構造や製品説明を整えるだけでなく、外部のメディアでも、対象となる顧客や用途が一貫して紹介される状態を目指しています。
AI が検索や情報収集に関わるようになっても、顧客が課題を持ち、情報を集め、製品を知っていくという行動がすべてなくなるわけではありません。顧客自身が記事を読まない場合にも、AI が自社ページや第三者の情報を参照する可能性があります。その過程で、自社と用途や顧客条件との結びつきが伝わるようにしておくという考えです。
同社はこれを、今後の AI 戦略として進めていく方向性に位置づけています。検索順位や一つの回答だけを見るのではなく、関連する用途や顧客条件についての問いから自社を知ってもらえる道筋をつくることを目指しています。
分析で課題が見つかっても、情報を発信する部署ごとに説明が異なれば、自社が何を提供しているのかは伝わりにくくなります。freee は、全社が同じ方向を向き、継続してメッセージを届けるための体制づくりにも取り組んでいます。
その中心になるのが、製品や業種、顧客のセグメントを横断して見るセントラルマーケティングの役割です。AI の回答から、それぞれの条件で自社がどう位置づけられているかを分析し、弱い部分や意図と異なる説明を整理します。その結果を経営陣や各組織へ伝え、どのような発信や対応が必要かを具体化しています。
共有には Claude も活用しています。データを分析し、結果をアーティファクトとして見える形にして URL を共有することで、社員が同じ情報を見ながら判断できるようにしています。ブランドレーダーから得たデータを、分析する担当者だけが持つのではなく、施策に関わる人が理解できる形に変える運用です。
ただし、実行まで一つの組織に集めるわけではありません。事業部、マーケティング、広報・ブランドなど、それぞれの部署が同じ分析結果をもとに、自分たちの役割に応じて情報を発信します。認定アドバイザーに関する説明なら担当事業部とマーケティングが連携し、社外へ知らせる必要があれば PR にもつなげるといった進め方です。
図 3:共通の分析結果をもとに、各部署が役割に応じて実行する。取材内容をもとにした概念図であり、正式な組織図ではありません。
「分析はある程度集約して、実行は各部署に同じ情報をもとに進めてもらう。会社全体で伝えていることがばらばらでは、AI の理解も変わらないと考えています。」
同社が実行を重視するのは、分析するだけでは、世の中にある情報が変わらないからです。各部署が発信することで自社の情報が増え、その情報をもとにした第三者の紹介も広がっていく。その積み重ねが、自社に対する理解に影響すると考えています。
部門間の連携にも、定量データが役立っています。「おそらくこう思われている」という説明だけではなく、どの条件の回答でどう紹介されているか、競合と比べた指標がどうなっているかを共有することで、次に何をするかを話し合いやすくなりました。同社が挙げるのは、例えば、口コミの数とシェア・オブ・ボイスに関連があるのか、口コミを増やす取り組みで指標が変わるのか、といった検討の仕方です。
特定の施策と指標の変化に因果関係があると断定しているわけではありません。施策を進める理由と、その後に何を確かめるかを具体的に話せるようになったことが、同社にとっての変化です。
freee は、SEO と GEO を全く同じものとも、完全に切り離されたものとも捉えていません。検索で上位に表示されていても AI の回答に引用されない場合がある一方、どのテーマと自社が結びついているか、どのような専門性を持つ存在として理解されているかという点には、共通するものがあると考えています。
SEO で積み上げてきた記事や製品情報は、その土台です。これまで扱ってきた領域なら、すでに発信している情報があります。新しい事業領域へ広げる場合は、自社とその領域の関係を伝えるために、コンテンツ制作や PR などを通じて情報を届ける必要があります。その対象が広がるほど、広報やブランドの担当者との連携も重要になります。
ブランドレーダーによって同社が得たのは、AI 検索で自社がどう見えているかを、全体と個別の条件の両方から検討する手段です。通常のデータで注力先の規模感を捉え、カスタムプロンプトで顧客や用途ごとの認識を掘り下げ、結果を社内に共有する。そこから、情報の更新、説明の改善、発信するメッセージの検討につなげています。
こうした活用の先にあるのが、SEO と GEO を連携させ、マーケティング全体の中で捉え直す視点です。検索を通じた獲得だけでなく、顧客がまだ具体的な製品を決めていない段階から、自社をどう知り、どう理解するかにも関わっていく。同社は、この役割の変化を次のように表現しています。
「AI 時代において、SEO が GEO によってマーケティングの主役になってきていると考えています。」
顧客や市場の「集合理解」を知り、それを踏まえて、各部署が伝える内容を整える。freee の Ahrefs 活用は、SEO・GEO における露出を測ることから、顧客との接点全体でどのような理解をつくっていくかを考える取り組みへと広がっています。
今回の事例で特徴的なのは、価格の誤認を修正するような具体的な対応と、顧客の「集合理解」を考える視点が、同じ分析の流れの中にあることです。回答や引用元を詳しく確かめる実務が、製品の伝わり方を見直し、社内の関係者と次の行動を検討することにつながっていました。
freee 株式会社
統合型経営プラットフォームを開発・提供。「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに、誰もが自由に経営できる環境を目指しています。
角張氏
新卒入社した前職からメディアの立ち上げ・運用と SEO に携わり、2022 年に freee へ入社。現在は自社メディアとプロダクトページの SEO に加え、GEO や認知拡大にも取り組んでいます。
Ahrefs について
本事例で紹介した Ahrefs の製品情報は、Ahrefs 日本語公式サイトでご覧いただけます。

Ahrefs 日本マーケティング統括。
国外 SaaS 企業における日本市場向けのマーケティングとローカリゼーションで 10 年以上の経験を積み、現在は Ahrefs の日本マーケティングを統括。ユーザーの皆さんと共に、Ahrefs を日本で盛り上げることを目標に、日々全力で取り組んでいます。