Wikipedia が首位、YouTube は 5 位に後退。日本で AI が引用するドメイン最新ランキング 2026 年 9 月版

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河原田 隆徳 (TAKA) 作成

ゲストライター

September 29, 202611 分で読めます

Ahrefs ブランドレーダーで、日本の AI 検索が引用するドメインを再分析。前回( 2026 年 6 月版)から 3 ヶ月で、総合 1 位が入れ替わり、Reddit は全 AI で TOP 10 から姿を消しました。

AI が回答を生成するとき、どのサイトを情報源として引用しているのか。前回の 6 月版では「 YouTube の首位は不動」「 Reddit が ChatGPT で首位」とお伝えしましたが、それから 3 ヶ月で勢力図は大きく変わりました。

Ahrefs は自社ツール「 Ahrefs ブランドレーダー」のデータを、自社開発の AI ワークスペース「 Letaido(レタイド)」で分析し、日本で検索したときに AI が引用するドメインを集計しました(引用元には海外のサイトも含まれます)。前回調査( 2026 年 6 月版)からの順位変動を、総合と AI 別の両面から追います。

※本調査は、全業種における、AI 引用の「順位」を主軸にしています。ブランドレーダーでは 2026 年 7〜8 月に、AI に投げかける質問(プロンプト)を約 1,400 万件から約 3,000 万件へ拡大しました。引用回数の絶対値はこの影響で大きく増えているため、前回と今回で比較しやすい順位の動きに焦点を当てています。順位は「表示された AI 回答の数」の多い順です。矢印( ↑ ↓ → ★ )は前回調査からの変動を表します。

調査概要

項目
内容
分析対象 AI
AI モード( Google )、AI による概要( Google )、ChatGPT、Perplexity、Copilot。参考として Gemini
対象国
日本
調査時点
2026 年 9 月 29〜30 日
対象の質問
業種を絞らない、日本の幅広い質問(ブランドレーダーの公開データセット)
集計方法
各 AI の回答で引用されたドメインを、表示された AI 回答の数の多い順に並べたランキング
比較対象
前回調査( 2026 年 6 月版)
使用ツール
Ahrefs ブランドレーダー、Letaido

総合ランキング:前回( 2026 年 6 月 )→ 今回( 2026 年 9 月 )の変動

今回
ドメイン
前回
動き
1 位
ja.wikipedia.org
3 位
↑ 首位へ
2 位
www.google.com
圏外
★ 返り咲き
3 位
note.com
2 位
↓
4 位
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
5 位
↑
5 位
www.youtube.com
1 位
↓ 首位から後退
6 位
ameblo.jp
4 位
↓
7 位
prtimes.jp
6 位
↓
8 位
my-best.com
8 位
→ 不動
9 位
www.weblio.jp
圏外
★ 新規
10 位
kotobank.jp
圏外
★ 新規

ランク外へ:www.reddit.com(前回 7 位、今回は TOP 20 圏外)、item.rakuten.co.jp(前回 9 位 → 11 位)、en.wikipedia.org(前回 10 位、今回は TOP 20 圏外)

要点は 3 つです。(1) 6 月まで首位だった YouTube が 5 位に下がり、Wikipedia が 1 位に立ちました。(2) 6 月版で圏外だった google.com が 2 位に返り咲きました。(3) weblio とコトバンクが新たに入り、辞書・百科事典系が TOP 10 のうち 3 枠を占めています。一方、6 月版で注目した Reddit は TOP 20 からも外れました。

YouTube は首位から 5 位へ。Google の AI では強いまま、それ以外の AI では後退

今回いちばん大きな変化は、6 月まで総合 1 位だった YouTube が 5 位に下がり、代わって Wikipedia が首位に立ったことです。ただし、YouTube の後退は AI によって大きく異なります。Google の AI では、AI による概要で 1 位、AI モードで 2 位と、引き続き上位に引用されています。一方、Google 以外の AI では引用されにくくなり、Perplexity と ChatGPT では TOP 10 から外れ、Copilot でも上位の表示範囲に入っていません。なぜ Google 以外の AI で YouTube の引用が減ったのかは、本調査のデータからは特定できません。ただ、どの AI で引用されるかによって、動画コンテンツの届き方が変わる点には注意が必要です。

■ YouTube の各 AI におけるランキング( 6 月 → 9 月 )

AI
YouTube の順位( 6 月 )
YouTube の順位( 9 月 )
AI による概要( Google )
1 位
1 位
AI モード( Google )
1 位
2 位
ChatGPT
8 位
TOP 10 外
Perplexity
1 位
TOP 10 外( 17 位以内にも入らず)
Copilot
TOP 10 外
TOP 10 外( 18 位以内にも入らず)

6 月版からの 4 つの変化

なお、今回の期間中にブランドレーダーの対象プロンプトが拡大し、用途や業種を絞った具体的な質問も加わりました。以下の変化には、AI 自体の傾向だけでなく、対象となる質問の幅が広がった影響も含まれていると考えられます。

1. 辞書・百科事典が、引用の土台になった

Wikipedia は 5 つの AI すべてで TOP 4 に入り、総合 1 位になりました。weblio とコトバンクも ChatGPT、Perplexity、Copilot で上位に入り、ChatGPT では厚生労働省や農林水産省などの公的機関も TOP 10 入りしています。言葉の意味や事実関係を確かめる場面で、AI は定義のはっきりした情報源を使う傾向が強まっています。

2. ユーザーの声は、海外の掲示板から国内のサービスへ

6 月版では「ユーザーの生の声の台頭」を最大の変化としてお伝えしました。その流れ自体は続いていますが、引用先が変わっています。Reddit は 5 つの AI すべてで TOP 10 から外れ、代わりに Yahoo! 知恵袋、Lemon8、食べログ、じゃらん、価格.com など、日本のユーザーが使う国内サービスが上位に入りました。海外でも同様の動きが報告されており、AI 検索の分析ツールを提供する Otterly.ai は、2026 年 8 月に ChatGPT による Reddit の引用が少なくとも 73% 減ったとしています(海外の 16 ブランドのデータに基づく調査)。

3. Google の AI と、それ以外の AI で引用先が分かれた

冒頭で見たとおり、YouTube は Google の AI では上位を保つ一方、それ以外の AI では TOP 10 から外れました。google.com も Google の 2 つの AI で順位を上げています。総合順位だけでなく、どの AI で引用されているかを分けて見る必要があります。

4. 大きく動いた中で、PR TIMES は全 AI で安定

YouTube や Reddit が大きく順位を下げた 3 ヶ月でも、PR TIMES の順位はほとんど動いていません。業種を絞らない全体の集計で、PR TIMES は 6 つの AI のうち 5 つで TOP 10 に入っています。特に ChatGPT は TOP 10 のうち 7 つが入れ替わりましたが、その中で PR TIMES は 2 位を保ちました。

■ PR TIMES の各 AI におけるランキング( 6 月 → 9 月 )

AI
PR TIMES の順位( 6 月 )
PR TIMES の順位( 9 月 )
総合
6 位
7 位
AI モード( Google )
7 位
8 位
AI による概要( Google )
9 位
9 位
ChatGPT
2 位
2 位
Perplexity
10 位
12 位
Copilot
9 位
7 位
Gemini(参考)
なし
4 位

上位に並ぶドメインの多くは、百科事典、Q&A、ブログ、動画といったプラットフォームです。そのなかで PR TIMES は、企業の公式発表が日付付きで蓄積された場所として、AI に安定して引用されています。ただし、自動車のように業界を絞った集計では TOP 10 に入っていません。PR TIMES の強さは、あくまで全体で見たときの傾向です。


AI 別 TOP 10(前回比較付き)

Google AI モード

google.com が 1 位に立ち、2 位の YouTube の約 3 倍の回答に表示されています。総合で google.com が 2 位に返り咲いたのは、主に AI モードの影響です。TOP 10 のうち 9 つは前回と同じ顔ぶれで、入れ替わったのは Reddit( 8 位 → 14 位)と、新規の Yahoo! 知恵袋だけでした。

今回
ドメイン
動き
1
www.google.com
↑ 前回 2 位
2
www.youtube.com
↓ 前回 1 位
3
ja.wikipedia.org
↑ 前回 4 位
4
note.com
↓ 前回 3 位
5
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
★ 新規
6
www.instagram.com
↓ 前回 5 位
7
www.amazon.co.jp
↓ 前回 6 位
8
prtimes.jp
↓ 前回 7 位
9
my-best.com
→ 不動
10
news.yahoo.co.jp
→ 不動

Google AI による概要( AI Overviews )

5 つの AI のなかで、YouTube が首位を保ったのはここだけです。Yahoo! 知恵袋が 10 位から 3 位に大きく上がり、Lemon8 が新たに TOP 10 入りしました。Instagram( 6 位)、X( 11 位)と合わせて、SNS の存在感も増しています。

今回
ドメイン
動き
1
www.youtube.com
→ 不動
2
www.google.com
↑ 前回 4 位
3
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
↑ 前回 10 位
4
ja.wikipedia.org
↓ 前回 2 位
5
note.com
↓ 前回 3 位
6
www.instagram.com
↑ 前回 7 位
7
my-best.com
↓ 前回 6 位
8
www.amazon.co.jp
↓ 前回 5 位
9
prtimes.jp
→ 不動
10
www.lemon8-app.com
★ 新規

ChatGPT

今回も最も大きく動いた AI です。6 月に 1 位だった Reddit は TOP 10 から外れ、コトバンクが首位に立ちました。厚生労働省、農林水産省が TOP 10 入りし、11 位以下にも PubMed や Cambridge 辞書が並びます。口コミ系では、食べログ、じゃらん、価格.com など分野別の国内サイトが上位に入りました。PR TIMES は前回に続き 2 位です。

今回
ドメイン
動き
1
kotobank.jp
★ 新規
2
prtimes.jp
→ 不動
3
my-best.com
★ 新規
4
tabelog.com
★ 新規
5
www.mhlw.go.jp
★ 新規
6
en.wikipedia.org
↓ 前回 4 位
7
www.jalan.net
★ 新規
8
kakaku.com
★ 新規
9
note.com
↓ 前回 5 位
10
www.maff.go.jp
★ 新規

Perplexity

前回 1 位だった YouTube が TOP 17 圏外まで下がり、Wikipedia が首位になりました。上位は Wikipedia、Yahoo! 知恵袋、note、アメブロ、weblio とテキスト中心の情報源が占めています。YouTube が抜けた分、前回の 2〜9 位がほぼそのまま繰り上がった形です。PR TIMES は 10 位から 12 位に下がりました。

今回
ドメイン
動き
1
ja.wikipedia.org
↑ 前回 2 位
2
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
↑ 前回 3 位
3
note.com
↑ 前回 4 位
4
ameblo.jp
↑ 前回 5 位
5
www.weblio.jp
↑ 前回 7 位
6
my-best.com
↑ 前回 8 位
7
shopping.yahoo.co.jp
↑ 前回 9 位
8
www.jalan.net
★ 新規
9
search.rakuten.co.jp
↓ 前回 6 位
10
dic.pixiv.net
★ 新規

Microsoft Copilot

TOP 10 のうち 6 つが入れ替わりました。Wikipedia、weblio、コトバンクの辞書系と、楽天市場、Amazon、ASKUL、au PAY マーケットの通販系の 2 つに分かれています。前回 3 位のアメブロ、4 位の bing.com は上位から外れました。

今回
ドメイン
動き
1
ja.wikipedia.org
→ 不動
2
item.rakuten.co.jp
★ 新規
3
note.com
↓ 前回 2 位
4
www.weblio.jp
★ 新規
5
www.amazon.co.jp
↑ 前回 7 位
6
kotobank.jp
★ 新規
7
prtimes.jp
↑ 前回 9 位
8
www.askul.co.jp
★ 新規
9
wowma.jp
★ 新規
10
lifestyle.assist-all.co.jp
★ 新規

【参考】Google Gemini

ブランドレーダーでは 2026 年 7 月下旬から Gemini のデータを取得しています。前回比較はできないため参考として掲載します。note が 1 位、Wikipedia が 2 位で、8 月中旬までは Wikipedia が上回っていましたが、その後 note が逆転しました。他の AI で順位を下げた Reddit が 7 位に入っているのも特徴です。

今回
ドメイン
備考
1
note.com
8 月中旬に Wikipedia を逆転
2
ja.wikipedia.org
3
ameblo.jp
4
prtimes.jp
5
www.lemon8-app.com
6
my-best.com
7
www.reddit.com
8
macaro-ni.jp
9
www.youtube.com
10
kakaku.com

【業界別の視点】「自動車」業界の引用先は、3 ヶ月でほぼ不動

総合ランキングが大きく動いた一方で、業界を絞ると様子が違います。前回と同じく「自動車(車・ EV・中古車など)」に関するクエリで分析すると、TOP 7 は前回とまったく同じ顔ぶれ・同じ順位でした。

今回
ドメイン
動き
性格
1
www.youtube.com
→ 不動
動画レビュー・試乗
2
www.goo-net.com
→ 不動
中古車情報( Goo-net )
3
carview.yahoo.co.jp
→ 不動
自動車総合メディア
4
ja.wikipedia.org
→ 不動
百科事典
5
www.nextage.jp
→ 不動
中古車販売(ネクステージ)
6
www.carsensor.net
→ 不動
中古車情報(カーセンサー)
7
kakaku.com
→ 不動
価格比較
8
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
↑ 前回 10 位
Q&A・口コミ
9
autoc-one.jp
↓ 前回 8 位
自動車メディア( MOTA )
10
note.com
↓ 前回 9 位
発信プラットフォーム

この表から見えること

総合では YouTube が 5 位に下がりましたが、自動車では 1 位のままです。試乗やレビューなど、動画で確かめたい情報が求められる分野では、YouTube の引用は続いています。また、Goo-net、carview、カーセンサー、ネクステージといった業界の定番メディアは、3 ヶ月たっても同じ位置にいます。全体の順位が入れ替わっても、専門分野では AI が参照する先はそれほど変わっていません。自社の業界で何が引用されているかを一度把握しておくと、長く使える指針になります。


まとめ:3 ヶ月で入れ替わる引用先を、継続して追う

6 月から 9 月の 3 ヶ月で、総合 1 位が YouTube から Wikipedia に替わり、6 月に ChatGPT で首位だった Reddit は上位から姿を消しました。AI が引用するドメインは、数ヶ月単位で大きく動きます。一方で、自動車のように業界を絞ると、定番メディアの顔ぶれはほとんど変わっていません。全体の変化と、自社の業界で安定して引用される先の両方を、定期的に確認しておくことが大切です。次回も同じ条件で、引用先の変化を追っていきます。

この調査は、Ahrefs ブランドレーダー × Letaido で行いました

この記事のランキング分析は、Ahrefs ブランドレーダーのデータを、Ahrefs が自社開発した AI ワークスペース「 Letaido(レタイド)」で分析して行いました。前回との順位比較や、AI 別・業界別の切り分けも、対話で指示するだけで進めています。

Ahrefs ブランドレーダーでできること

Ahrefs ブランドレーダーは、AI 検索でのブランドの言及や引用元を可視化する Ahrefs の分析ツールです。

  • 主要な AI 検索を横断して計測:AI モード、AI による概要、ChatGPT、Perplexity、Copilot、Gemini などの回答を確認できます。
  • 引用ドメイン・引用ページを分析:今回のように、AI がどのサイト・ページを情報源にしているかを、国や AI ごとに確認できます。
  • 自社と競合の AI シェアオブボイスを比較:言及数や AI シェアオブボイスの推移を、競合と並べて追えます。
  • カスタムプロンプトで継続観測:自社が推奨されたい質問を登録し、AI の回答を定期的に追跡できます。

Letaido は、Ahrefs が 14 年間にわたり蓄積してきた 170 兆ページ超のウェブインデックスデータと直接統合された AI ワークスペースです。コードを書かずに、分析ダッシュボードの構築、業務の自動化、コンテンツ作成までをひとつの画面で完結できます。

Letaido でできること

  • ノーコードでマーケティングアプリを構築:自然言語で指示するだけで、自分用のダッシュボードやレポートを作れます。
  • Ahrefs のデータをそのまま活用:ブランドレーダー、キーワード、被リンクなどのデータを分析に組み込めます。
  • 定期実行と自動化:今回のような定点観測も、一度設定すれば定期的に更新できます。
「データ処理は AI に任せ、マーケターはより高い視座で、本当に重要なことに集中する。それが Letaido の存在理由です。」 Ahrefs CEO Dmytro Gerasimenko

自社の業界やブランドが AI にどう引用されているかを、Ahrefs ブランドレーダー × Letaido で可視化してみませんか。

河原田 隆徳 (TAKA) のプロフィール画像

Ahrefs 日本マーケティング統括。
国外 SaaS 企業における日本市場向けのマーケティングとローカリゼーションで 10 年以上の経験を積み、現在は Ahrefs の日本マーケティングを統括。ユーザーの皆さんと共に、Ahrefs を日本で盛り上げることを目標に、日々全力で取り組んでいます。