
ルイーズ・ リネハン 作成
ゲストライター
著者が個人的にお気に入りの統計データの 1 つ(ただし、一番のお気に入りというわけではありません。その理由は読み進めていただけばわかります)は、たとえば AI による概要が表示される SERP の 99.9% に少なくとも 1 つ以上の他の SERP フィーチャーが表示されるというものです。
この調査では、AIO(Artificial Intelligence Optimization) の SERPと 非 AIO SERPの主な違いを明らかにしたいと思います。
皆さんにもご興味を持っていただければ幸いです!
指標 | AIO SERP | 非 AIO SERP |
|---|---|---|
キーワード難易度の中央値 | 12 | 33 |
検索ボリュームの中央値 | 500 | 29,000 |
トラフィックポテンシャルの中央値 | 2,200 | 18,000 |
CPC の中央値 | 0.35 | 0.45 |
キーワードの長さの中央値 | 4 | 2 |
モバイルトラフィックの割合 | 81% | 77% |
デスクトップトラフィックの割合 | 19% | 23% |
SEOClarity の調査によると、AI による概要は、99.5% の確率で SERP の上位 10 位にランクされるページをソースにしているとのことです。
マーケターのケヴィン・インディグ氏は、この調査をさらに進め、AIO のソースの 40% は上位 10 位に留まらず、11~20 位に位置しているということを明らかにしました。
AI がトップに表示される SERP でのオーガニックランキングについてよく理解していれば、AI による概要に表示されやすくなるというのは理にかなっています。
この論理に基づき、AI による概要の生成を促し、検索回数が最も多い 15 万個のキーワードと、AI による概要を生成せずに検索回数が最も多い 15 万個のキーワードを分析し、AI による概要を含む SERP の主な特徴を明らかにすることにしました。
私は、Flow Agency が実施した HR および人材管理 AIO の 5 千個のキーワード調査(これも Ahrefs を活用)と似た指標をかなり研究しました。7 月に私が尊敬するヘレン・ジェレンツ氏が実施したものですが、その調査を読んだことがある方ならこのデータをご存じでしょう。
Ahrefs はつい最近、キーワードエクスプローラーの強力な 2 つの機能をリリースしました。この機能がはじまったことも、今回分析を行うきっかけになりました。
1 つ目は、AI による概要の SERP フィーチャーフィルターです。このフィルターを使うと、SERP で AI による概要を生成するあらゆるキーワードを抽出できます。
そして 2 つ目はこの検索意図フィルターです。
さて、前置きはこれくらいにして、調査から得た 5 つの主な発見についてお話しします。
AI による概要が表示されるキーワードは、検索ボリュームの少ないロングテールのキーワードです。
最も検索数の多い AIO キーワードでさえ、月間平均検索数はわずか 150 回と検索需要は最小限。非 AIO キーワードと比べると、その検索ボリュームは 193 分の 1 です(平均 29,000 回)。
さらに、AIO キーワードのトラフィックポテンシャルも 8 分の 1 です。これは、検索結果 1 位のページが得るオーガニックトラフィックの合計、つまりそのページに関連するすべてのキーワードとランキングから得られるトラフィックを意味します。
データによると、AIO クエリはロングテールで、平均 4 語(中央値)を含んでいますが、標準の検索では 2 語程度であるため、これがトラフィックとボリュームの不足の原因となっています。
補足
キーワードの単語数を比較すると、非 AIO キーワードの大部分はグラフの左側、すなわち低い数字に集中しており、ショートテールであることが確認できます。一方、AI による概要のキーワードは 3 語が一番多く、単語数の多いキーワードに均等に分散しているのが見て取れます。
AI による概要は、ユーザーの質問に答えるように作られているため、キーワードがよりディスカッション的で、ロングテールであるのは当然です。
また、こういったキーワードは質問中心の傾向があることに気づきました。たとえば、AIO のデータセットで典型的な質問のキーワード「How」をフィルターすると、2 万件の結果が返ってきますが、非 AIO のデータセットでは 55 件しか返ってきませんでした。
ちなみに、この調査を始めてから、Ahrefs の優秀なプロダクトチームがキーワードエクスプローラーに新しいプリセットを追加してくれました。これを使えば、簡単に質問形式のキーワードに絞り込むことができます。
通常、AIO キーワードは、検索意図がより明確である傾向があります。たとえば、データセット内で 8 番目に多く検索されているキーワード「オゼンピック 副作用」のように、検索者の目的はかなり明確です。
これは取り立てて画期的な発見ではなく、予想していたとおりですが、実データで理論が検証されるのは良いことです。
ヒント
キーワード難易度は、特定の検索クエリでランクインするのがどれほど難しいかを理解するための指標です。これは、オーガニックランキング上位 10 ページが獲得した参照ドメイン(RD)の数に基づいています。
データによると、AI による概要のキーワードの 71% は、キーワード難易度スコアが 30 未満で、中央値は 12 です。一方、非 AI の中央値は 33 です。
AIO キーワードはロングテールで検索頻度が低いため、この傾向は納得できます。
キーワード難易度が 12 のデータセットからの例をあげると、「犬がシナモンを食べても大丈夫か」です(ちなみに答えは、「少量なら大丈夫」です!)。
この調査における AIO キーワードでランクインするには、通常最低 13 の参照ドメインで十分であるのに対し、非 AIO の SERP では 41 の参照ドメインが必要です。
AIO の SERP は検索ボリュームやトラフィックは少ないものの、上位に立つために必要な被リンクは少なくて済みます。
ヒント
現状では、AI による概要のキーワードの 99.2% は情報収集型です。
AI による概要は、直接的な購入を目的とした検索とは異なり、ユーザーが詳細、説明、またはガイダンスを求めているときに表示されます。
コマーシャルクエリやトランザクショナルクエリはほとんど見つからず、分析対象すべての AIO SERP の10% にも及びません(それぞれ 5.8% と 4.0% )。
しかし、Google が AI による概要に広告を展開していることから、この数は増加する可能性があると予想しています。
一方、非 AIO キーワードの検索結果は依然として圧倒的に情報収集型(インフォメーショナル)が多いですが、AIO SERP に比べて他の検索意図も頻繁に見られます。
たとえば、非 AIO 分析では、コマーシャルクエリとトランザクショナルクエリが AIO のデータセットに比べ 2 倍多く、20% 対 10%となっています。
補足

ヘレン・ジェレンツ, SEO 兼コンテンツストラテジスト, Flow Agency 社
ヒント
上記でもご紹介した SEOClarity の調査では、「オーガニック検索結果で可視性が高ければ高いほど、AI による概要での可視性も高まる」という結果も報告されました。
皆さんはもうすでにご存じかと思いますが、オーガニック検索結果はもはや単なる青いリンクだけを指すものではありません。
このことを念頭に置き、AIO 検索結果における 18 の SERP フィーチャーの重要性を分析することにしました。
私が分析した 15 万件の AI による概要 SERP のうち、99.95% が少なくとも他の 1 つの SERP フィーチャーを表示し、各 SERP には平均して 3 つの機能が表示されました(AI による概要自体を除く)。
AI による概要を制したければ、SERP フィーチャーに対する最適化が重要となります。
特に、Q&A を自社コンテンツに組み入れると有効でしょう。
実際、「他の人はこちらも質問」は、AI による概要が表示されたクエリの 80.92% に登場しました。
強調スニペット、サムネイル、動画プレビュー、ディスカッションも目立っています。
そして、非 AIO キーワードと比較するとさらに興味深いことが見えてきました。
「他の人はこちらも質問」の表示においては、AIO キーワードと非 AIO キーワードに大きな違いはありませんでしたが、他の際立った特徴の違いがデータから見えてきました。
AIO をトリガーするキーワードは、非 AIO の検索結果と比べて、以下のような特徴も引き出します。
AI による概要が強調スニペットに取って代わると考えている方は、もう一度考え直してください。
この機能は、データセット内のクエリの半分以上に表示され、本質的に AIO SERP に結びついています。
あまりご存じない方のためにこれがどのように表示されるかお見せしましょう。
この記事を執筆している時点では、ディスカッションも AIO SERP でより多く見られます。ディスカッションは SERP で以下のように表示されます。
2024 年、Google は UGC をランキング上位に押し上げてきました。最近のアレイダ・ソリス氏のインタビューで、Google の検索担当リエゾンであるダニー・サリバン氏は「この戦略を持続する方針だ」と明言しました。そのため、AIO キーワードでディスカッションが多く見られるのも納得です。
一方で、ナレッジパネルが AIO のチャートでこれほど低い位置にあるのには驚きました。非 AIO の結果と比べて、76% も表示される頻度が低いのです。
Google の公式の資料によると、AI による概要の生成はナレッジグラフを活用しているといいます。
どうやら、AI による概要のコンテンツを生成するに視覚的なナレッジパネルは必要なく、裏のナレッジグラフから情報を取得しているようです。
ヒント
AI による概要のトラフィックでは、デスクトップの 19% に比べ、モバイルが 81% を占めています。
非 AIO クエリではモバイル向けに最適化されていることの重要性はわずかに低下するものの (モバイル 77%、デスクトップ 23%)、依然として圧倒的にモバイルファーストです。
したがって、AIO 検索結果での可視性を高めたい場合は、コンテンツをモバイル対応にする必要があります。
ヒント
キーワード エクスプローラーで条件を絞らず検索し、Ahrefs の AI による概要 SERP フィルターを適用して、上位 15 万件の結果をエクスポートしました。それから、ChatGPT の力を少し借りて Google スプレッドシートでデータを分析しました。
次に、非 AIO 生成キーワードについてもこのプロセスを繰り返しました。AIO キーワードとの唯一の違いは、キーワードエクスプローラーで「Not on SERP」フィルターを選択したことです。
知識を提供するコンテンツに重点を置いて、主要な SERP フィーチャーに対する最適化を実施し、モバイル対応を進めることで AIO 検索での可視性が上がります。これにより、間接的に AI による概要に表示される可能性も高くなります。
ただし、今回の分析はかなり広範なデータセットに基づいていることを留意してください。というのも、最も検索された AIO クエリと非 AIO クエリを分析したためです。指標はニッチなキーワードのカテゴリによって異なります。
たとえば、680 個の SEO・マーケティングキーワードを簡単にチェックすると、AIO キーワードは圧倒的にデスクトップ中心(デスクトップ 72%、モバイル 28%) です。つまり、SaaS 業界ではモバイル最適化はそれほど重要ではないということです。
自分の業界や関心のあるキーワードについて、ぜひ Ahrefs で分析を行ってみてください。
この調査を実施して以来、Ahrefs のキーワード エクスプローラーは、さらに多くの AI による概要のキーワードを発見しました。Ahrefs では、AIO 内のリンクやドメインの存在など、より多くのデータを収集することに取り組んでいますのでお見逃しなく。
この調査についてご質問がある場合は、お気軽に X でシェアしてください。

Ahrefs のコンテンツマーケター。Pi Datametrics、BuzzSumo、Cision といった SaaS 企業でシニアコンテンツ担当として 10 年以上の経験を積む。日中はコンテンツや SEO について書き、オフや仕事の後はサッカーやカラオケを趣味として楽しむ。