検索順位がすぐわかる!ランクトラッカーを活用して SEO ランキングの変化を正確に追跡する方法

河原田 隆徳 (TAKA)
Ahrefs 日本マーケティング統括。 国外 SaaS 企業における日本市場向けのマーケティングとローカリゼーションで 10 年以上の経験を積み、現在は Ahrefs の日本マーケティングを統括。ユーザーの皆さんと共に、Ahrefs を日本で盛り上げることを目標に、日々全力で取り組んでいます。
SEO 対策をする上で、検索順位のモニタリングはとても大切です。
サイトの順位がどう変わるかを知ることで、SEO の効果を確認したり、競合との差を把握したりすることができます。

この記事では、SEO ランキングの変化を正しく追跡し、Ahrefs のランクトラッカーを活用して SEO ランキングの変化を正確に追跡する方法をわかりやすく説明します。 

ランクトラッカー

SEO 対策を行う上で、検索順位のモニタリングは欠かせません。どれほど優れたコンテンツを作成し、被リンクを獲得しても、検索エンジンのアルゴリズムや競合の SEO 施策によって順位が変動することは避けられないからです。そのため、自社サイトがどのように検索結果で評価されているのかを継続的にチェックし、施策の効果を測定することが重要です。

検索順位の変動は、サイトへのトラフィックやコンバージョンに直接影響を与える要素の一つです。特に、Google のアルゴリズムアップデートによって、ある日突然検索順位が大幅に変動することもあります。こうした変動をいち早く察知し、必要な改善を施しながら、SEO 戦略を最適化していくことが重要です。また、定期的に競合サイトの動向を把握しておけば、自社の順位が低下していたり、新たな SEO 施策が必要な場合にすばやく対応することができます。 

検索順位が下がるとどのような影響があるのか?

検索順位の変動は、サイトのアクセス数やコンバージョン率に直結する重要な指標です。たとえば、検索順位が 1 ページ目から 2 ページ目に下がるだけで、クリック率(CTR)は大幅に減少します。これは、ほとんどのユーザーが検索結果の 1 ページ目しか閲覧しないためです。 

また、検索順位の低下によって以下のような影響が生じると考えられます。

競合サイトの SEO 施策

競合他社が SEO 対策を強化することで、検索順位の変動が発生することもあります。特に、自社と類似したコンテンツを持つサイトが新しい記事を公開したり、被リンクを増やしたりすることで、順位が押し下げられる可能性があります。

コンテンツの鮮度と品質

Google は、新しい情報を優先的に表示する傾向があります。そのため、古いコンテンツをそのままにしておくと、検索順位が徐々に低下する可能性があります。定期的にコンテンツを更新し、新たな情報を追加していきましょう。

Google のアルゴリズムアップデート

Google は定期的に検索アルゴリズムを更新し、よりユーザーにとって有益なコンテンツを優遇するよう調整を行っています。そのため、過去に上位表示されていたページでも、アップデート後に順位が下がることもあります。アップデートの履歴は Google 検索ステータス ダッシュボードで公式に紹介されています。

Google検索ステータスダッシュボード
AhrefsでもGoogleアップデートがいつあったのか確認できます

こうした順位変動を把握し、適切な対策を講じるためには、検索順位を定期的に追跡することが欠かせません。

Ahrefs のランクトラッカーは、検索順位の変動を正確に把握するための強力なツールです。このツールを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

  1. 簡単に順位変動を把握できる
    ランクトラッカーにキーワードを登録しておけば、検索順位の変動をリアルタイムで確認できます。どのキーワードが上昇し、どのキーワードが下降しているのかを一目で把握できるため、すばやく対策を講じることが可能です。
ランクトラッカーによる分析結果
  1. Google Search Console(GSC)との連携
    Ahrefs は Google Search Con­sole と連携しており、Google Search Con­sole からキーワードデータをインポートできます。データをもとにより詳細な分析を行い、SEO 戦略の精度を向上させることができます。
  2. 視覚的に順位推移をチェック
    ランクトラッカーは、検索順位の推移をグラフで表示する機能を備えています。これにより、過去のデータと比較しながら、SEO 施策の効果を定量的に評価できます。
  3. Google アルゴリズムの影響を早期に発見
    Google のアップデートが検索順位に与えた影響をいち早く察知し、競合と比較しながら対応策を講じることができます。

検索順位の変動を把握するメリット

検索順位のモニタリングは、SEO 施策の効果を正確に測定し、改善につなげるために不可欠なステップです。特に以下の点で大きなメリットがあります。

1. SEO 施策の成果を測定

自社サイトの施策の効果を数値で評価できます。たとえば、記事のリライトやサイト構造の改善を行った後、その影響が検索順位にどのように反映されたかを確認することで、次のアクションを決定しやすくなります。

2. Google アルゴリズムのアップデート影響を確認

Google のコアアップデートが実施された際、検索順位がどのように変動したかを確認することで、必要な調整を迅速に実施できます。もし順位が大きく下落した場合、競合サイトと比較しながら、何が原因かを特定することが重要です。

3. 競合サイトとの順位比較

ランクトラッカーを活用すると、競合サイトの検索順位も追跡できます。競争の激しいキーワードでどのサイトが上昇しているのかを把握し、その施策を分析することで、自社のSEO 戦略に役立てることができます。 

ランクトラッカーを活用するためには、まず適切に設定を行う必要があります。
動画でも使い方の案内があるので安心です。

  1. トラッキングするキーワードの設定
    SEO 対策を施すべきキーワードを登録し、検索順位を継続的にモニタリングします。特に重要なキーワードは、週ごとに順位をチェックするのがおすすめです。
  2. デバイス・地域別の順位チェック
    Ahrefs では、モバイルとデスクトップでの検索順位の違いを確認できます。また、ローカル SEO の最適化を行うために、特定の地域に絞った順位チェックも可能です。
  3. 競合サイトの順位追跡
    競合の検索順位を追跡し、SEO 戦略の傾向を把握することができます。特に、競合サイトがランクアップした場合、そのコンテンツや被リンクを分析することで、自社の施策に活かせます。

Ahrefs の使い方:最初のプロジェクトを追加する方法

Ahrefs を活用するための最初のステップは、「プロジェクトの追加」です。プロジェクトを登録することで、指定したドメインや URLSEO パフォーマンスを時間経過とともに自動追跡できるようになります。 

Ahrefs でプロジェクトを追加する方法は、大きく分けて2つあります。

プロジェクトのインポート
  1. Google Search Console(GSC)を利用してプロジェクトをインポートする方法(最も簡単で推奨される方法)
  2. 手動でプロジェクトを登録する方法(詳細なカスタマイズが可能)

この記事では、それぞれの方法について詳しく解説していきます。

Google Search Console(GSC)経由でプロジェクトをインポートする方法

Google Search Con­sole を活用されている場合は、キーワードを手軽にインポートすることができます。この方法では、Google Search Con­sole のデータを直接Ahrefsに取り込み、SEO 分析をより正確かつスムーズに行えるようになります。 

手順

  1. GSC からのインポートを選択
    Ahrefs のプロジェクト追加画面で、左の「GSC からのインポート」セクションにある「インポート」をクリックします。
  2. Google アカウントを選択
    プロジェクトとして登録したいウェブサイトが紐づいている Google アカウントを選びます。
  3. インポートを実行
    画面の指示に従い、インポートを完了させます。

こうすれば、Google Search Con­sole のデータを Ahrefs のダッシュボードやランクトラッカーで活用できるようになります。さらに、Google Search Con­sole では最大 16 か月間のデータしか保存されませんが、Ahrefs ではその期間を超えて確認できるのもメリットです。 

Ahrefs でプロジェクトを手動登録する方法

では、手動でプロジェクトを追加する方法を見ていきましょう。

1. プロジェクトのスコープを定義

まず、Ahrefs に登録する Web サイトの範囲を設定します。ここでは「プロジェクト URL」と「モード」を決定することがポイントです。

  • プロジェクト URL
    Web サイト全体を登録する場合は「example.com」、特定のセクションのみを分析する場合は「example.com/blog」などと入力します。

たとえば、「example.com/blog」を指定した場合、“example.com/” 配下の他のページ(例:「example.com/company」など)は除外されます。

2. 所有権の確認

プロジェクトのスコープを決定したら、次にサイトの所有権を確認します。

所有権の確認方法

  1. Google Search Console(推奨)
  2. DNS レコードを設定
  3. HTML ファイルをアップロード
  4. HTML タグを挿入
注意点

Google Search Con­sole を利用する方法が最も簡単ですが、他の方法でも所有権を証明できます。うまくいかない場合は、Ahrefs の公式ヘルプを参考にするとスムーズに設定できます。

3. サイト監査の設定

ここでは、Ahrefs の「サイト監査」機能をカスタマイズします。サイト監査では、SEO 上の技術的な問題を発見し、修正するための情報を提供します。

  • クロールの頻度を設定
    • 「毎日(もしくは毎週・毎月)何時に監査する」など、クロールのスケジュールを設定できます。
  • URL の取得方法
    • デフォルトでは、プロジェクト URL から Web サイトをクロールし、自動的にサイトマップを検出します。
  • クロール設定の詳細
    • クロールの速度や並列リクエスト数の調整
    • robots.txt ファイルを無視するオプション
    • クロール対象とするリンクの除外設定

これらの設定を適切に行うことで、より正確なサイト分析が可能になります。

サイト監査のスケジュール設定

サイトを年中無休で自動的にクロールする「常時監査」も近日公開予定です。サイトの表示順位に影響する前に、リアルタイムで問題に関するアラートを受け取ることができます。

常時監査を設定すれば、いつでもメールでお知らせします!

4. ランクトラッカーの設定

このステップでは、追跡したいキーワードと、それを計測する地域を設定します。

  • キーワード設定
    • SEO 対策を行っている主要なキーワードを登録します。
  • ローカル SEO 向けの地域設定
    • 特定の地域での検索順位を確認したい場合、都市や都道府県単位で設定可能です。
注意点

1 つのキーワードを複数の地域で計測する場合、それぞれの計測がカウントされるため、プランの制限内で登録するよう注意が必要です。

5. 競合他社サイトの登録

プロジェクト設定の最後のステップは、競合サイトの登録です。

競合サイトの登録方法

  • Ahrefs は、登録したターゲットサイトと共通のキーワードを多く持つ競合サイトを自動で提案します。
  • 競合サイトが決まっている場合は、手動で追加も可能です。

競合分析のメリット
競合他社の順位データをトラッキングすることで、SEO 戦略をより効果的に調整できます。Ahrefs のランクトラッカーでは、競合サイトと比較しながら「シェアオブボイス」や「検索順位の変動」などのデータを確認できます。

まとめ:Ahrefs のプロジェクト設定で SEO 分析を強化しよう!

Ahrefs のプロジェクト設定をせずにそのままにしている・・・という方は、ぜひこの機会に試してみてください。
以下の5つのステップで簡単に設定できます。サイトに関する重要なデータをもれなく取得し、これまでになかった知見をもとに SEO 分析の精度を大幅に向上させることができます。

  1. Google Search Con­sole を活用することで、迅速かつ正確なデータを取得
  2. 手動設定を利用すると、より細かいカスタマイズが可能
  3. サイト監査機能を適切に設定し、SEO の技術的課題を解決
  4. ランクトラッカーを活用し、キーワードの順位変動を正確に把握
  5. 競合サイトを登録して、競合分析を強化

これらのステップを実行することで、Ahrefs を最大限に活用し、SEO 戦略をより効果的に展開できます。 
今すぐ Ahrefs でプロジェクトを登録し、検索順位の変動を追跡しましょう!

Ahrefs ランクトラッカーを活用して、キーワードランキングをチェックしよう!

ランクトラッカーを使うことで、検索順位の変動をリアルタイムで追跡し、効果的な SEO 分析ができます。競合サイトの動向を分析し、自社のランキングを向上させ、検索流入を最大化しましょう。

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