動画におけるブランド引用、競合の広告分析( 2025 年 11 月のアップデート)

中納 麻緒
Ahrefs|プロダクトマーケティングマネージャー 国外企業での日本市場向けマーケティングに 5 年以上携わり、現在は Ahrefs でプロダクトマーケティングを担当。日本のユーザーコミュニティを盛り上げつつ、Ahrefsと市場をつなぐ役割を担っている。最近はポルトガル語にも挑戦中。

Ahrefs の月次プロダクトアップデートへようこそ。今月は 17 件のアップデートをご紹介します。
ブランドレーダーに追加された新機能をはじめ、海外 SEO に役立つ新しいフィルターなど、改善が盛りだくさんです。

では見ていきましょう。

YouTube のトラッキング
ブランドレーダーで YouTube のトラッキングが可能になりました。新しく追加された「動画におけるブランド」セクションと完全な YouTube インデックスで、人気の高い動画の中で自社ブランドがどこに表示されているかを正確に把握できます。

動画のタイトル、説明文、トランスクリプトをスキャンして、重要な箇所だけを抽出します。TikTokも近日中に対応予定です。 

ベータ版期間はすべての有料ユーザーが利用可能になります。

ブランドの健全性チャート
概要ページに新しく追加されたブランドパフォーマンスチャートでは、メンション、引用、インプレッション、AI シェア・オブ・ボイスを一つの画面で確認できます。複数のレポートを行き来することなく、視認性が伸びているのか、横ばいなのか、下がっているのかを素早く把握できるようになりました。

新しい履歴チャート
「ウェブ可視性」レポートでは、新しい履歴チャートでパターン分析がしやすくなっています。レポート内のすべてのフィルターに対応しているので、URL、プラットフォーム、期間で絞り込んで、実際に何が変わったのかを確認できます。

レポートをプロジェクトに紐づけ
次に、ブランドレーダーでレポートを作成する際、プロジェクトに紐づけられるようになりました。ブランドと競合は AI が自動で入力してくれます。レポートはプロジェクトの権限設定を引き継ぐため、アクセス管理がシンプルになります。

ブランドレーダー初の API エンドポイント
ブランドレーダー初の API エンドポイントがリリースされました。UI 上と同じフィルターでインプレッションデータをプログラム経由で取得できるので、手動でエクスポートせずに AI 視認性データをダッシュボードやモデルに組み込めます。

API 資料を確認する

カスタムイベントプロパティ
計測しているイベントに、プラン名、バリエーション、カテゴリー、サイズなどの詳細情報を付加できます。これにより、一つのイベントを意味のある切り口で細かく分析できるようになります。

トラッキングスクリプト、CSS クラス、JS API 経由でプロパティを設定すれば、イベントプロパティレポートにウィジェットとして追加したり、他のレポートのフィルターとして使えるようになります。つまり、イベントの内訳がより明確になり、分析の精度が上がります。 .

新しいキーワードフィルター
サイトエクスプローラーのキーワードウィジェットで新しいフィルターが使えるようになりました。検索意図、順位、SERP 機能、URL などです。これらを使ってキーワードレポートをより細かくカスタマイズできます。

フォルダとウィジェット複製機能
レポートをフォルダで整理できるようになり、個別のウィジェットを複製してレイアウト作成を効率化できるようになりました。レポート全体の複製機能は次回リリース予定です。

Google Docs へのエクスポート
ドキュメントを書式を保ったまま Google Docs に直接エクスポートできるようになりました。現時点では単一ドキュメントのエクスポートに対応しています。

「有料ページ 3.0」の広告表示
各ページが何件の広告に表示されているかを確認し、広告の内容を直接チェックし、広告でフィルタリングすることもできます。競合がどこに予算を使っていて、どのページに力を入れているかが分かりやすくなります。

一括 AI 検出機能
一括 AI 検出機能が追加されました。クロール時に AI コンテンツのレベルを自動計算し、概要レポートの円グラフでサイト全体の AI コンテンツ分布が確認できます。



グラフをクリック、またはページエクスプローラーのフィルターを使えば、AI コンテンツレベル別に全ページの一覧が表示されます。

スコアをクリックすると、AI が検出したテキストがハイライトされた URL 詳細画面が開き、どこがスコアの根拠になったかを正確に確認できます。 

全機能を使うには Max プロジェクトブーストが必要ですが、有料プランのユーザーには各クロールごとに少量の無料デモをご用意しているので、ぜひお試しください。

パッチアップデート
パッチ更新 より複雑な問題に対応できるようになりました:

  • canon­i­cal URLの変更
  • リダイレクトの追加
  • サイト内リンク機会を直接サイトに公開

canon­i­cal URL、リダイレクト、robot タグは Cloud­flare デプロイメントが必要です。リンク機会は JS スニペットまたは Cloud­flare 経由で公開できます。

言語フィルター
言語別にキーワードをフィルタリングする機能が新しく追加されました。多言語市場を見ている方には特に便利です。日本で銀行口座を開設したい外国人居住者の検索クエリでフィルタリングを以下の画像から確認ください。

センシティブなキーワードの除外
新しいフィルターで、アダルト、暴力、ドラッグ、下品な表現などのタグが付いたキーワードを削除できます。

サイト構成
サイトの各セクションが全体のパフォーマンスにどう貢献しているかをツリー形式で確認できます。どのセクションが成果を出していて、どのセクションが不調なのかが一目瞭然です。

スタンダードプラン以上で完全な構造を表示でき、スターター・ライトプランではトップレベルが表示されます。

キーワード履歴グラフ
任意のキーワードをテーブルから追加、または入力し、履歴グラフに入れてみましょう。比較モードでは現在と前期間が並んで表示されるので、増減が一目で分かります。

SNS をより簡単にマネージメントできるようにするため、複数の改良を行いました。

  • スケジュール済み:接続中の全アカウントの今後の投稿を見やすく一覧表示します。
  • 作成者フィルター:作成者フィルターは複数メンバーのチームで、誰が何を投稿しているかを確認するのに便利です。
  • 画像の貼り付け:コピーしてエディターに貼り付けるだけで、すぐにアップロードされます。

パスキー
パスキーでより速く、より安全にログインできるようになりました。アカウント設定からパスキーを追加すれば、メールアドレスやパスワードを入力せずに Ahrefs にログインできます。ブラウザ、パスワードマネージャー、またはハードウェアキーが認証を処理するので、覚える必要も漏洩リスクもありません。 

API 使用状況レポート
アカウント設定に新しい API 使用状況レポートが追加され、ワークスペース内の全 API リクエストを明確にログで確認できるようになりました。

 全 API コールを一か所で確認でき、リクエストが APIv3、MCP、Ahrefs Con­nect のどこから来たかを把握し、スコープ、トークン、ユーザーで絞り込み、リクエスト量とユニット消費のグラフを確認できます。関連履歴は 10 月 14 日頃からです。

11 月のアップデートはこれで以上になります!

機能リクエストがあれば Can­ny でお聞かせください。

それでは、次回のアップデートをお楽しみに!