Google が AI 生成コンテンツをどう扱っているのか、いまだに疑問は尽きません。
一方で Google は、コンテンツ作成に AI を使うこと自体は問題視しないと明言しています。ただし、その目的が「検索結果のランキングを操作するため」であってはならないとしています。
自動化はこれまでも、有益なコンテンツの作成に活用されてきました。AI は刺激的な新しい方法で、有益なコンテンツの制作を支援・生成できます。
他方で、リリー・レイさんやグレン・ゲイブさんは、いわゆる「マウント AI」型のトラフィックグラフを数多く紹介しています。AI でコンテンツを大量生産し、一時的に検索順位とトラフィックが急上昇したものの、公開から数か月後にオーガニックパフォーマンスが急落する現象です。

この現象を目の当たりにした多くのマーケターは、Google のペナルティを警戒して、生成 AI をコンテンツ制作に一切使わなくなっています。
しかし、Google は本当に「AI コンテンツを使ったから」という理由で、こうしたサイトを罰しているのでしょうか。それとも、AI を使ったかどうかは単なる付随的な要素であり、実際にはスパムのように大量生産されたコンテンツそのものが問題なのでしょうか。
Ahrefs チームは、この問題を明らかにするため、次の 4 つの疑問を設定しました。
- 検索上位(1〜3 位)に、完全に AI で生成されたページは存在するのか。
- 検索上位 10 位以内で、AI 生成コンテンツはどの程度普及しているのか。
- AI で生成された可能性が非常に高いコンテンツを、Google はインデックスするのか。
- AI 生成コンテンツのオーガニックパフォーマンスは、数か月で急落してしまうのか。
今回の調査結果から導き出せる結論をお伝えします。Google が問題視しているのは AI コンテンツではなく、低品質なコンテンツです。ただし、AI で生成したコンテンツと低品質なコンテンツは重なる部分が大きいため、両者はよく混同されます。
- 上位表示(1〜3 位)ページの 5.3% が 100% AI 生成であり、9% は AI コンテンツの割合が 80% 以上でした。完全に AI で生成されたページでも、検索上位に表示される可能性があります。
- 上位 3 位の 82.2% は AI コンテンツの比率が 50% 未満であり、AI 比率の高いコンテンツは依然として少数派です。
- 上位 10 位のすべてに、AI 比率の高いページが一定数含まれています。AI コンテンツ比率が 80% 以上のページは、1 位で 8.4%、10 位で 11.7% を占めています。
- AI コンテンツの平均比率は、1 位の 27.1% から 10 位の 30.9% へわずかに上昇するにとどまりました。中央値も同様の傾向を示し、17.1% から 19.5% へと緩やかに推移しています。
- インデックス率は、AI 比率が低いページ(49.28%)から非常に高いページ(40.35%)へ向かうにつれて低下します。この差には意味があるものの、AI コンテンツが排除されているとまでは言えません。
- AI 比率が非常に高いページでも、40% がインデックスされています。AI 生成コンテンツが一律にインデックスから除外されているわけではありません。
- AI 比率が低い、または中程度のページは、高い、あるいは非常に高いページの 2〜3 倍のオーガニックインプレッションを獲得しています。これが、今回の調査で最も顕著に現れたパフォーマンスの差です。
- AI 比率が高い、または非常に高いページのインプレッションは安定して推移しており、急激な落ち込みは確認されませんでした。
今回の調査では、Ahrefs の AI コンテンツ検出機能を使用しました。この機能は Ahrefs ユーザーであれば、サイト監査のほか、サイトエクスプローラーの「上位ページ」レポートや「ページ検査」レポートから利用できます。

AI コンテンツレベルは、そのページのテキストのうち、どの程度が AI によって書かれたと推定されるかを示すものです。割合に応じて「低(20% 未満)」から「非常に高い(80% 以上)」までの段階に分けられます。ただし、精度を保つために、この判定が行われるのは 350 語以上のページのみです。
ここで重要な注意点があります。AI コンテンツの検出は完璧ではありません。また、Ahrefs の検出方法と Google の検出方法(Google が行っていると仮定して)は異なります。
大規模言語モデル(LLM)がテキスト生成に確率を利用するのと同様に、AI 検出ツールも分類に確率を用いています。このような調査において AI コンテンツ検出を最も有効に活用するには、個々の記事における AI コンテンツの割合にこだわるのではなく、大規模なデータセットから全体の傾向を読み取ることが重要だと考えています。
2026 年 6 月に、10 万件の SERP (検索結果ページ)から上位 10 位に表示された計 100 万ページを分析しました。このうち約 30 万ページが Ahrefs のクローラデータベースに存在しており、さらに AI を検出するのに十分な量のコンテンツを持つページは約 15 万件でした。
調査の結果、上位表示ページの大半は主に人間が執筆したコンテンツでした。全体の 54.7%(半数以上)は AI コンテンツの比率が 20% 未満です。AI 比率 50% 未満のページを合わせると、上位 3 位の 82.2% を占めています。

AI の利用率が高いほど検索順位が低くなる傾向は見られます。しかし一方で、完全な AI 生成コンテンツであっても 1〜3 位に表示される可能性があることも、データから判明しました。
完全、あるいはほぼ完全に AI で生成されたページは少数派ですが、今回のサンプル内には確実に存在しています。上位表示ページの 9% は AI コンテンツ比率が 80% 以上であり、5.3% は 100% AI で生成されたものでした。
データの内訳は次の通りです。
- 上位表示ページの 5.3% は、AI コンテンツレベルが 100% と判定されました。
- 上位表示ページの 9.0% は、AI コンテンツレベルが 80% 以上と判定されました。
- 上位表示ページの 8.8% は、AI コンテンツレベルが 50〜80% と判定されました。
- 上位表示ページの 27.5% は、AI コンテンツレベルが 20〜50% と判定されました。
- 上位表示ページの 54.7% は、AI コンテンツレベルが 20% 未満と判定されました。
では、SERP における残りの順位についてはどうでしょうか。
上位 10 位全体にわたる AI 生成コンテンツの分布を見ると、検索順位が上がるほど、AI 比率の高いコンテンツが少なくなっていることがわかります。
1 位の検索結果では、AI 比率が低いページの割合が最も高く、逆に AI 比率が非常に高いページの割合は最も低くなっています。

ただし、この勾配はなだらかです。10 位から 1 位へ向かうにつれて AI 生成コンテンツの比率は緩やかに減少しており、各順位間の差はそれほど大きくありません。
1 位を含むすべての順位で、AI 比率の高いページが一定の割合を占めています。AI コンテンツ比率 80% 以上のページは各順位で 8〜12% です。
| 順位 | 非常に高い(80% 以上) | 高い(50〜80%) | 中程度(20〜50%) | 低い(20% 未満) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 8.4% | 8.1% | 27.5% | 55.9% |
| 2 | 9.0% | 8.8% | 27.6% | 54.6% |
| 3 | 9.6% | 9.5% | 27.4% | 53.5% |
| 4 | 9.8% | 10.0% | 26.9% | 53.3% |
| 5 | 10.0% | 10.1% | 26.9% | 53.0% |
| 6 | 10.7% | 10.2% | 26.5% | 52.6% |
| 7 | 10.2% | 10.1% | 27.7% | 52.0% |
| 8 | 11.1% | 9.8% | 28.0% | 51.0% |
| 9 | 11.3% | 10.2% | 28.1% | 50.3% |
| 10 | 11.7% | 9.5% | 27.7% | 51.1% |
さらに、各順位につき 1.5 万ページのサンプルを用意し、AI コンテンツ比率の平均値と中央値も算出しました。傾向は先ほどと同様です。SERP の下位にいくほど AI コンテンツが多くなりますが、上位にも AI コンテンツは存在しています。

| SERP 順位 | 平均 AI コンテンツ比率 | 中央値 AI コンテンツ比率 |
|---|---|---|
| 1 | 27.1% | 17.1% |
| 2 | 28.1% | 17.7% |
| 3 | 28.9% | 18.2% |
| 4 | 29.4% | 18.3% |
| 5 | 29.6% | 18.3% |
| 6 | 30.1% | 18.6% |
| 7 | 29.8% | 18.9% |
| 8 | 30.7% | 19.4% |
| 9 | 31.2% | 19.9% |
| 10 | 30.9% | 19.5% |
上位ランクインページのみを分析対象とすると、選択バイアスが生じます。Google がインデックスに値すると判断した「成功した URL」だけを評価する形になるためです。この点を踏まえ、AI の使用自体がインデックスされる確率を下げるのかどうかを検証しました。
AI コンテンツ比率の異なるグループごとに、インデックス率を算出しました。クローラデータベースから 1 ドメインにつき 1 ページずつ、計 100 万ページをサンプリングし、そのうち約 10 万ページが AI 検出に十分なコンテンツ量を持っていました。以下の条件のいずれかを満たすページを「インデックス済み」と判定しています。
- オーガニックキーワードで 1 つ以上の検索順位がある。
- 2026 年 1 月以降に GSC (Google Search Console)で 1 回以上のインプレッションがある。
- Google の site: 検索で URL が完全一致する。
AI コンテンツ比率のグループ別に見ると、AI 比率が高くなるほどインデックス率が低くなる傾向を確認できました。

各グループの詳細は次の通りです。
- AI コンテンツ比率「低」のページ:インデックス率 49.28%
- AI コンテンツ比率「中程度」のページ:平均インデックス率 43.38%
- AI コンテンツ比率「高」のページ:平均インデックス率 40.72%
- AI コンテンツ比率「非常に高い」のページ:平均インデックス率 40.35%
AI 比率が高い、または非常に高いコンテンツのインデックス率は確かに低くなっています。しかし、それでもこれらのページの 40% がインデックスされているという事実は見逃せません。AI 比率が低いページのインデックス率(約 49%)と比べても、決定的な差とは言いがたい水準です。
最後に、AI 生成コンテンツのオーガニックパフォーマンスが時間の経過とともにどう変化していくのかを、非 AI コンテンツと比較しながら検証しました。
分析では、公開されている URL から GSC のデータを取得し、これをクローラデータベースと照合しました。AI 検出に十分なテキスト量がないページを除外したうえで、AI コンテンツ比率ごとのグループに分類しています。最終的なサンプル数は次のとおりです。
- AI コンテンツ比率「低」:28,643 ページ
- AI コンテンツ比率「中程度」:23,498 ページ
- AI コンテンツ比率「高」:12,911 ページ
- AI コンテンツ比率「非常に高い」:15,809 ページ
各グループについて、GSC データを用いてインプレッション数の推移をグラフ化しました。まず、2025 年 6 月から 2026 年 1 月までのデータを見てみましょう。

続いて、2026 年 1 月から 2026 年 6 月までの 2 つ目のデータです。

オーガニックパフォーマンスは実に多くの要因に左右されるため、この限られた期間から断定的な結論を導くことはできません。しかし、いくつかの点で興味深いデータが得られました。
- 全般的に、AI コンテンツの利用はインプレッション数と負の相関を示しています。
- AI 比率が「低」や「中程度」のコンテンツは、「高」や「非常に高い」コンテンツの 2〜3 倍のインプレッションを獲得しています。
- AI 比率が「高」と「非常に高い」コンテンツは、どちらの集計期間を通じても同程度のインプレッションで推移しています。
- AI 比率の高いコンテンツにおいて、インプレッション数の急激な落ち込みは見られませんでした。
AI 生成コンテンツのインプレッションが少ない理由はさまざまです。そのため、何らかの自動的な抑制が働いていると決めつけるのは早計です。AI コンテンツに強く依存しているサイトは、そもそもドメインが新しかったり、権威性が低かったりする傾向があります。逆に、オーガニックパフォーマンスが好調なサイトには、あえて AI コンテンツを公開する動機が少ないとも考えられます。
最も有力な解釈は、AI の利用度が高まるほど、コンテンツの品質が下がる傾向にあるということです。これこそが、Google と AI コンテンツの関係を理解するための鍵だと考えています。
今回の調査を通じて、AI の利用と検索パフォーマンスの低下には相関関係があることが確認されました。具体的には、オーガニックインプレッション、検索順位、そしてインデックス率の低下です。
しかし、これだけでは全体像を捉えきれません。実際には、AI 生成コンテンツは 1〜3 位を含むすべての検索順位で相当数見つかりました。AI で生成されたコンテンツの多くが正常にインデックスされており、インプレッションも時間の経過とともに比較的安定しています。
AI を「使っているか・いないか」で二値的に判定する分類器が、上位表示やインデックス登録を阻んでいるような明確な境界線は見当たりません。むしろ、緩やかなグラデーションが存在しています。AI の利用度が高まるにつれてパフォーマンスは全体的に悪化していく傾向にありますが、その理由は、AI の利用度が高まるにつれてコンテンツの品質自体が低下するためだと考えられます。
Ahrefs のパトリック・ストックスが以前述べたように、企業が AI コンテンツ戦略に取り組む際、これまでのコンテンツ制作や SEO とはまったく異なるアプローチをとることがよくあり、結果として質が劣るケースが多く見られます。一般的な AI コンテンツには、次のような問題が頻繁に発生します。
- SERP (検索結果ページ)に新しい情報を加えず、一般的な知識を繰り返すだけになっている。
- 内部リンクや外部リンク、画像などのビジュアル要素、一次体験の記述が欠落している。
- 冗長で教科書的な文章に終始している。
- 明らかな間違いや不正確な情報が含まれている。
こうした問題は、どんなコンテンツであってもオーガニックパフォーマンスを大きく悪化させますが、AI で生成されたコンテンツには特に多く見られます。ダン・テイラーさんが最近の SEJ の記事で解説しているように、このような低品質コンテンツを大量に公開するのは、まさに「マウント AI」現象を自ら招くようなものです。手始めに Google がそれらの AI 生成ページを「バーストクロール(集中的なクロール)」で一気に取得したとしても、その後すぐにインデックスから除外してしまうからです。
Google は新しく立ち上がったサイトに対して、検証のためにバーストクロールを行うことがあります。しかし、そのドメインに規模を維持するだけの基本的な権威性がなければ、Google はリソース配分を絞ります。最初にインデックス登録のためのリソースが割かれたからといって、それが永久に保証されるわけではありません。
Google が AI 生成コンテンツを意図的に処罰しているとは考えにくいでしょう。Google はこれまでと同じコンテンツ品質の指標に基づいて評価しているだけです。ただ、AI 生成コンテンツは人間が作成したコンテンツよりも品質が低い傾向にあるというのが実情です。
ここが重要なポイントです。こうした品質に関わる問題は、AI の利用時に発生しやすいものの、AI を使ったからといって必ず引き起こされるわけではありません。インデックスされて検索上位に表示される AI 生成ページが少なからず存在することが、その証拠です。AI を活用しながらも、詳細で興味深く、しっかりとリサーチされたコンテンツを作ることは十分に可能です。これは、Ahrefs チームが実体験から得た教訓でもあります。ただし、現時点ではほとんどの人がそのレベルに到達できていないのが現実です。
マーケターや SEO 担当者が AI コンテンツ制作を恐れる必要はありません。恐れるべきは、スパムや大量生産された低品質なコンテンツなのです。

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