SEO 全般

テンプレートを使った簡単被リンクギャップ分析のすすめ

デスピナ・ ガヴォヤニス
Ahrefs | シニア SEO スペシャリスト。 8 年以上にわたり BtoB、E コマース、SaaS の各分野で活躍し、国民的メーカー・ブランドの業務成長に携わった経験も持つシニア SEO コンサルタント。実は楽観主義者で、困難に直面してもポジティブな側面に目を向けることを忘れずに、日々を楽しんで過ごしている。
被リンクギャップ分析とは、競合他社にあって自社にはない優れたリンクを見つけるためのテクニックです。その過程で競合他社の被リンク品質を評価し、同様のリンクが自社サイトの SEO を改善できるかどうかも判断できます。

被リンクギャップ分析は、次のことに役立ちます。

  • 質の高いリンクがすばやく見つかる
  • 自社のドメインの権威が高まる
  • 競合他社との差が埋まる

このガイドでは、被リンク ギャップ分析テンプレートを使用して、関連性とアプローチする価値がある質の高いウェブサイトを見つける方法について説明します。

チームで活用できる被リンクギャップ分析 SOP をお探しですか?

リンクギャップ分析テンプレートと SOP(標準作業手順書)を以下からご覧いただけます。

Ahrefs の被リンクギャップ分析スプレッドシート テンプレートのスクリーンショット。

SEO 初心者の方にも、プロセスが詳細なステップごとに説明されています(英語資料となりますがご了承ください)。

では、まず被リンクギャップ分析テンプレートを作成します。次に、Ahrefs サイトエクスプローラーで自社ウェブサイトを検索し、「オーガニックの競合」に移動します。

Ahrefs のダッシュボードで「オーガニックの競合」レポートを見つける。

ドメイン評価(DR)列を確認して、自社よりも権威が高く、自社サイトと同程度の規模の競合他社を特定します。

「ドメインレーティング」を使用して、自社サイトよりも優れた競合他社を評価する。

この競合他社のリストは次のステップで必要になるので、使いやすい場所に置いておきまましょう。

競合分析ツールを開き、「参照ドメイン」を選択します。

Ahrefs の「競合の分析」レポートを「参照ドメイン」モードに設定する。

「このターゲットはランクインしていません」の欄に自社のウェブサイトを、その下の「競合のランクインあり」に競合他社のリストを入力します。

Ahrefs の「競合の分析」レポートに自社のウェブサイトと競合他社のウェブサイトを追加する。

次に、「リンク機会を表示」をクリックして、競合他社がランク付けされているが、自社がされていないウェブサイトのリストを表示します。

フィルターをいくつか適用すると、質の低いリンクを簡単に削除できます。

まず、入力したすべての競合他社にリンクしているドメインを確認します。サイトがすべての競合他社にリンクしていて、自社にリンクしていない場合は、そのサイトからリンクを取得する価値があるかもしれません。これらは、優先度の高いリンク対象になります。

フィルターを使用して、競合他社が獲得し、自社が獲得していないリンクのみを表示する。

その後、少なくとも 2 つの競合他社にリンクしているドメインを確認することもできます。ここに該当するのは、リンク対象としての優先度が中程度のものです。

フィルターを使用して、少なくとも 競合他社の 2 社が獲得しているが、自社獲得していないリンクのみを表示する。

次に、「Dofollow」ドメインのみを確認します。

Ahrefs の「競合の分析」レポートに「Dofollow」フィルターを適用する。

リンク対象リストがまだ長い場合は、「ドメイン評価(DR)」フィルターを最低 50 に設定してみてください。 

Ahrefs の「競合の分析」レポートで、「ドメインレーティング」フィルターを最低 50 で適用する。

または、「ドメイントラフィック」フィルターを最小 1,000 に設定します。 

Ahrefs の「競合の分析」レポートで、「ドメイントラフィック」フィルターを最低 1000 で適用する。

レポートで得られる結果に応じて、これらの値を上下させて調整しましょう。

これらのフィルターを適用しても、競合他社が取得するリンクの中には、自分のブランドや業界に関連しないものが必ず存在します。

削除するには、まずリスト上の最初のドメインを評価します。

Ahrefs の「リンク交差」ツールでドメインを検索する。

一覧にあるウェブサイトを開いて、内容を確認します。内容が下記のような条件に当てはまる場合は、優先度が低いリンクだと判断できます。

  • 自社の業界との関連がない
  • ビジネスディレクトリではない
  • 自社のブランドに役立つほど質が高くない

その後、次のドメインに進み、この評価プロセスを繰り返します。

関連性があり、リンクを取得できる可能性のあるウェブサイトを特定したら、こちらのリンクギャップ分析テンプレートをコピーしてデータを追加していきます(テンプレートへのリンクをクリックすると「ドキュメントをコピーしますか?」と表示されます)。

Ahrefs の被リンクギャップ分析スプレッドシートのテンプレートのスクリーンショット。

リストでは次の列に重点を置いて入力しましょう。 

  • ページ / サイト:ここにドメインを追加します。
  • ドメイン評価(DR:ドメインのオーソリティスコアを追加します。
  • ドメイントラフィック:ウェブサイト全体のトラフィックを追加します。

Ahrefs では、以下の列にこのデータが表示されます。

プロスペクトのテンプレートに追加するリンク対象のドメイン、ドメイン評価、トラフィックメトリックの確認場所。

余裕があれば、次の列にもデータを入力します。

  • ステータス:「アウトリーチ」に設定
  • 優先度
    • 高 = すべての競合他社がこのドメインからのリンクを持っている
    • 中 = 2 社以上の競合他社がこのドメインからリンクを持っている
    • 低 = このドメインからのリンクがある競合他社は 1 社のみ
  • リンクターゲット:リンクを取得したい Web サイトのページを追加します。特定のページがわからない場合は、ホームページを追加します。
Ahrefs の被リンクギャップ分析テンプレートに入力されたデータ例。

残りの列は、有望なサイト(プロスペクト)の発掘とアウトリーチ活動(被リンクを獲得するために他サイトにアプローチすること)を行いながら入力していきます。

今のところは、ドメインリストを引き続き確認し、関連するものだけをリストに追加しましょう。

リンク構築戦略によっては、リンクを含む新しいコンテンツを作成するのではなく、既存の投稿に被リンクを追加する方が効果的な場合もあります。

被リンクを希望するウェブサイトの所有者や編集担当者に連絡するときは、リンクを希望する正確なページの情報を提供するよう心がけましょう。

該当するページを見つけるには、リンク交差レポートを「参照ページ」モードに切り替えます。

Ahrefs の「リンク交差」を「参照」ページ モードに切り替える方法。

手順 3 ~ 5 を繰り返して、関連するページをリンクギャップ分析テンプレートに追加していきます。

まとめ

2 社以上の競合他社にリンクしているが、自社のウェブサイトにはリンクしていないすべてのドメインと個々のページを調べればこのプロセスは完了です。

関連するものをすべてスプレッドシートに追加したら、それをクライアント、マネージャー、またはリンクの調査担当者に送り、スプレッドシートの残りの列を完成させてアウトリーチの準備をしてもらいましょう。

Ahrefs では現在、マーケティングに役立つ SOP ライブラリをまとめています。もし、独自の方法でリンクギャップ分析を行っている方がいらっしゃればぜひ X でつながってください。被リンク獲得のための最適なプロセスを一緒に追求していきましょう!