ブランドレーダー 2.0, YouTube の参照ドメイン, ソーシャルメディアを Ahrefs で管理 (2025 年 8 月のアップデート)

中納 麻緒
Ahrefs|プロダクトマーケティングマネージャー 国外企業での日本市場向けマーケティングに 5 年以上携わり、現在は Ahrefs でプロダクトマーケティングを担当。日本のユーザーコミュニティを盛り上げつつ、Ahrefsと市場をつなぐ役割を担っている。最近はポルトガル語にも挑戦中。
今月は、なんと 19 個のアップデートがあります!
新しく改良されたブランドレーダーから、Ahrefs を使ってソーシャルを管理するツール、より幅広い AI 視認性カバレッジまで、さまざま機能を追加しています。

それでは見ていきましょう。

ブランドレーダー 2.0

ブランドレーダー 2.0 のリリースでは、サイトエクスプローラーと同様の構成になり、概要ページと各種データ専用のレポートが用意されています。ブランド名がオンライン上や AI によってどのように引用されているかを、一か所で確認できる唯一のツールです。ChatGPT、Perplexity などでの AI の応答はもちろん、AI の引用に影響するウェブ上のメンションもまとめてチェックできます。

新しい 2 つのレポートで、影響の出どころを特定し、次にカバレッジを広げるべき場所を把握できることができます。

  • 「引用ドメイン」 — 追跡対象のブランドが、特定のドメインへリンクする AI の回答の中でどのくらい引用されているかを確認できます
  • 「引用ページ」 — 引用された URL をページ単位で確認できます

Google の「AI Mode」

Google の最新検索プロダクト、「AI Mode」は 5 月に米国で提供開始され、現在は英国とインドでも利用可能です。
こちらのインデックスはブランドレーダーにも追加され、現在は米国の約 350 万件の検索クエリをトラッキングしており、対象範囲は拡大中です。

AI Mode」は、月額 3 万 600 円の「AI Overviews」に含まれていて、「All Platforms」アドオンでも利用できます。すでにご利用中の方は、追加料金なしでブランドレーダーをお使いいただけます。

ブランドレーダーの最新アップデート

  • 8 月のデータ更新 – Chat­G­PT と Per­plex­i­ty は 4 か月分、Gemini と Copi­lot は 2 か月分の過去データを確認できるようになりました。
  • 複数ブランドのトラッキング – 「お客様のブランド」フィールドに複数ブランドを追加して、まとめてシェア・オブ・ボイスのデータを確認できます。
  • エキスポート機能も追加され、レポートを CSV ファイルでダウンロードし、データを調査・分析できるようになりました。
  • デモ検索 – 有料プランをご利用の方なら、ブランドレーダーを無料で試せるデモ用クエリが使えます。

ソーシャルメディアマネージャーを使えば、LinkedIn、X、Instagram、Facebook への投稿を、Ahrefs 上からまとめて計画・予約・管理できます。複数のチャンネルを連携することで、下書き・予約・公開までを 1 か所で完結できます。

現在はベータ版のため無料で利用でき、今後さらにアップデートを予定しています。

AI 引用指標

サイトエクスプローラーの「概要」ページ上部にあるAI 引用」ウィジェットに、ブランドレーダーから取得した Microsoft Copi­lot のデータが加わりました。

YouTube の参照ドメイン

Ahrefs のクローラーが、YouTube 動画からのリンクも拾えるようになりました。
動画を使ってリンク構築をしている方や、ブランドの言及をモニタリングしたい方に役立ちます。

カバレッジ拡大にともない、今後はさらに多くの動画からのリンクが見つかるようになる見込みです。

Ads 3.0 レポートのロジックを改善

ターゲットが最新の SERP に表示されていない場合は過去 1 か月までさかのぼって、ターゲットが含まれていた最新の日付を検索することが可能になりました。これによりデータの抜けが少なくなり、有料検索での可視性をこれまでよりクリアに確認できます。

上位ページのアップデート

期間を設定し、被リンク元ドメイン数を見られるようになりました。

さらに、新しく追加された「カラム」で、表示する指標を自由に選べます。

AI 検出器の正確性

AI 検出器のスコアが改善され、純粋な AI 生成コンテンツと AI+人間による混合コンテンツを区別できるようになりました。
混合コンテンツは低めに評価され、誤検出が減ることで、AI 利用状況をより正確に把握できます。

近日のアップデートには、非常に短いページは検出対象から外れるようになり、さらに信頼性の高い結果が得られる予定です。

アップデートされた AI 検出機能が、サイト監査の URL 詳細に組み込まれました。
これにより、テクニカルな問題とあわせてコンテンツ単位の指標も確認できます。

今後は一括検出やフィルタリング機能も追加予定です。

プリセット

フィルターセットをユーザーとプロジェクトごとで保存できるようになりました。毎回最初からフィルターを設置し直す手間がなくなります。

比較モード

日付を比較すると、すべてのウェジェットレポートに指標の差分を示す列が加わりました。
変化やトレンドを一目で確認できる便利な機能です。

可視性の傾向

GSC の概要とダッシュボードにあるパフォーマンスチャートで、「可視性の傾向」が見られるようになりました。
SERP の変化をすぐに把握でき、その影響がトラフィックに出ているかどうかを確認できます。
必要に応じて詳細な数値をエクスポートすることも可能です。

URL フィルターとプリセット

「概要」と「キーワード」で URL ごとにフィルタリングができるようになりました。プリセットと組み合わせれば、よく確認するデータにすぐアクセスできます。

プロジェクトごとのキーワード上限

プロジェクト単位で追跡するキーワード数に上限を設定できるようになりました。
大規模チームのスケール管理に役立つのはもちろん、プロジェクトを整理しておきたいときにも便利です。

検索ボリュームチャート

「パフォーマンス」で、追跡しているすべてのキーワードを合算した検索ボリュームを表示するチャートが加わりました。

全体の需要をひと目で確認できます。より正確に把握したい場合は「月間ボリューム」モードをご利用ください。

任意のプロジェクトについて、現在の問題リストを取得できるようになりました。
また日付を比較して、新たに影響を受けた URL や修正済みの URL を確認することも可能です。

自動 QA やダッシュボード、アラートフローにも活用できる便利な機能です。

API 資料を確認 →

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